群雄が並び立つ時代
権力者の思惑で庶民は大海の小船のように翻弄され
血で血を塗り重ねられていきます
庶民が最大の被害者であります

しかし、太平の世を望む英雄があらわれ
戦国時代から天下統一に向け、群雄を取り込んで国をまとめ、その国力を大きくして
そして織田信長・豊臣秀吉・徳川家康とつづく天下泰平の道へと続いていきます

出来上がった太平の世
それは、多くの人の犠牲のうえに成り立っているのです
その犠牲は太平の世の礎と、頭で理解はできても心では納得できないものです
なんでか・・・・、人間の業と欲との上に成り立っているからにほかなりません

権力が強ければ強いほど利権も発生し
それに群がる欲の塊の亡者がたむろいたします
太平の世が長く続くと
人々の心は堕落し、快楽と欲にはしり秩序もみだれます
官僚は私服を肥やすことに専念し、業者は利害関係者に取り入ります
要領のいいものと悪いもの、強者と弱者、勝ち組と負け組みの発生です


親方日の丸や、虎の威を借る狐がはびこり、汚職や腐敗・堕落の蔓延
これらは、古来から連綿と引き継がれてきた悪しき伝統です
一党独占は、創立初期は機能が充分に働きますが、後は乱れきります、そして独裁
二極分化は、一党独裁の序章、しかしうまく機能すれば・・・・
多極化は、群雄割拠でこの世の地獄
三極化:鼎立は、安定感はあるものの緊張状態の持続で長続きはせず、悲劇の始まり
どれをとって、民衆にとっていいものはありません

私達の理想とする国は、地球上に存在するのでしょうか、し得るのでしょうか・・・・
自分が一番正しい、という考え方や思想があるかぎり
約束しても裏切られ、望むことも叶わず、むなしく時が過ぎていくだけなのでしょうか
この世に争いは耐えないのでしょうか(そんなことあるわけないか・・・・)
さすれば自衛しかないのでしょうか(でも、これで今ゆれている処があります)・・・・
私達がよりどころとする国、故郷とする郷
人の業や欲と国とは無関係なようでありながら、心中で渦巻き、社会でも翻弄され・・・・


そんな揺らいでいる国にも
揺らいではならない、ゆるぎない三角網が張り巡らされています、ご存知三角点です
三角測量の基準点で、それらを結ぶと全国を覆う三角網となります
現在は航空測量やGPS測量などもあり進歩してきていますが高価なことが難点だとか
国土地理院によると、一等45km間972点(内滋賀県11点)、二等8km間5056点(41点)
三等4km間32699点(279点)、四等2km64557点(613点)が、設置されています
山に登頂すると、この三角点の標柱に触って自分自身の証拠とする方もおられます
百名山踏破とおなじく、一等三角点巡りをされる方もおいでとか

山行には関係の深い「三:鼎」という言葉
不変であるがゆえに、間違ったままで固まってしまうと解けるまでが大変
不変と安定
自然は節理に任せ人為的に不変であって欲しい、環境は安定していて欲しい
私達の切なる願いです・・・・


自然・環境・人間:この鼎立
いい関係のままで、子々孫々につなげていけますように
先代から預かったかけがえのない文化や伝統の伝承と存続
この世に生を受けたものの権利であり義務ではないでしょうか・・・・と思うのですが・・・・

   参考に、ひとり言312版「 3・三・参 」、ひとり言518版「 三 猿 」もご覧ください
【 鼎立 (ていりつ) 】
三者が、鼎(かなえ)の足のように、互いに向かい合って立つこと
三つの勢力が互いに対立すること
 鼎(食物を煮るのに用いる金属製または土製の容器、中国古代の銅器の一つ)
                                         ( 広辞苑 )


三角は、図形の中では最も安定している形で、変形のしようがありません
四角形では片方から力を加えると平行四辺形になり
五角形以上ですと変形がなおさら複雑になります

一方、物体を支える足(脚)を考えると
四本足以上ですと、どれか一本でも長さが違うと安定性がなくなり
二本足ですと、左右の力に対しては抵抗力がありますが前後に不安定です
一本足ですと、そのものが壊れた場合には形状の保持がかないません
三本足ですと、各々の長さが違っていても上の物体は保持ができ安定しています

私達の身の回りには
中国から渡来した容器などにそれがよく見られます
(もちろん三本足以外も当然あります)
香炉の足、風炉の足
五徳(炭火などの上におき、鉄瓶などをかける三脚の器具、四脚もある)
   五徳
とは、正式には「五常の徳」
   儒教においては「仁」「義」「礼」「知」「信」の五つの徳をいう
そのほか、枚挙にいとまがありません

直感的にひらめくのは
三竦み(さんすくみ)とかジャンケン(拳)、三角関係などが脳裏をかすめます
いわゆる三角が故に動きが取れない、だれでもが勝敗にかかわる状態が続きます
一旦、一つの足(脚)が離脱すると、一挙に関係が瓦解してしまいます

歴史ファンですと
三国志があげられるでしょう
中国古代の魏・蜀・呉の三国の史書です
すなわち
漢の劉備が関羽や張飛を従え、孔明を参謀(後に宰相)に迎え、蜀の王となり
魏・呉と天下を三分して戦い
晋の天下統一が完成するという雄大な物語です
吉川英治の小説「三国志」で知られています

三者が覇権を争いあっているうちはその状態がくずれません
策略として
弱者は、強大な所を相手にするとき、他方の一方と手を組み
お互いを牽制しながら、弱者の位置を確保するという考え方があります
物語では
弱小国である蜀の国が、他の二国と鼎立するためにどうしたらいいのか・・・・
そこで考え出されたのが
孔明の策略:天下三分の計だったのです

           参考に、ひとり言333版「 避客牌 」をご覧ください
                (小説三国志:三顧の礼と共に心に掛かる言葉です)
三級基準点/四等水準点
鶴翼山(かくよくざん)
標高:220m付近
北緯35度8分53秒付近
東経136度5分9秒付近
四等三角点:正法寺
正法寺山(しょうぼうじやま)
標高:381.1m
最高点:384m
北緯34度58分46秒
東経136度16分5秒

2km間隔に設置
標柱:12cm角
64557点(内滋賀県:613点)
二等三角点:繖山
繖山(きぬがさやま)
標高:432.5m
北緯35度8分56秒
東経136度9分33秒

8km間隔に設置
標柱:15cm角
5056点(内滋賀県:41点)
※ちなみに看板の経緯度表示は、表示測地系「Tokyo」で、間違ってはいないのですが、編集子が使用する測地系「WGS84」ではありませんので、GPSではまったく違うところを表示します
十二坊の三根木
山行日:2006.01.20、(晴)
所在地:滋賀県湖南市
ヤセ尾根の土が
流出したものと思われます
田立の滝の三根木
山行日:2005.11.09、(晴一時)
所在地:長野県南木曽町
まるでタコの足のように
石にからんでいます
山間では皆伐という行為がおこなわれ、植林もされないまま放置されている山がすくなくありません
このままだと、治水の面からも、食生活の面からも
自然界・産業界に大きな影響を及ぼします
自然が我々に信号を送っていることがありますが
見慣れて気づかないときがあります
しかし山野に出ている私達には、外に出ない方よりは、自然と触れ合っている分だけ早く察知できます
山行愛好者がhpで記録を掲載されておられるのもその点からも意義あることだと思っています
                環境の警告者:三根木
706版:平成19年06月03日 日曜日
鼎  立
三角関係、意味深なことばですが
世のしがらみの中で
やむにやまれない関係です
ジャンケンなどに代表されるように
誰もが勝者も敗者にもなれるものから
三竦みのように
互いに牽制しあって
何れもが自由に行動できない
というものまで
それぞれが擁護し合うのでなく
スキあらば、と伺っている
いわゆる相手を信用しきれない上での
成り立ちです

その点、鼎立はお互いが
持ちつ持たれつの関係の上に
成立しています
自然界の中にも鼎立がないかと
アルバムをめくっていましたら
ありました、木の根っこです


木の根が地表に出るということ事態
異常なことなのですが
表土が少ないと
木の生命力がそうさせるのでしょう
気象条件に翻弄されて
転倒をなどを一生懸命防止しようと
涙ぐましい努力です
このような状況を見ると
自分のひ弱さを感ぜずにはおれません
山行に見る 三 根 木
一緒にいってみたいなこんなとこ
みたいな
山葵の山行まっぷ
印の県に「目的地」があります
県名
今日のことば
鹿児島
長野
滋賀
山呼-リスト
※ご参考までに
このコラムは
管理人のひとり言です
黒や灰色の文字は
編集子のオリジナル
カラー文字は編集子所蔵
資料からの引用です
一等三角点:御在所山
御在所岳(ございしょだけ)標高:1209.8m
最高点:1212m
北緯35度1分13秒※
東経136度25分7秒※
※測地系「WGS84」表示

45km間隔に設置
標柱:18cm角
972点(内滋賀県:11点)
山呼らいぶらり〜
屋久島白谷雲水峡の三本足杉
山行日:2002.04.21、(雨後晴)
所在地:鹿児島県屋久島

屋久杉の巨木で知られる屋久杉は
倒木更新で根が浮き上がっています
それと共に、木を覆う苔が
湿度の高さを物語っています
南木曽岳三根木
山行日:2005.11.24、(曇一時晴)
所在地:長野県南木曽町
この山域には、岩盤が地表面に露出し
土被りが少ないため根が露出しています
このようなところは木の根道も見られます
付録 三 角 点
御在所岳山頂部三角点
(標高:1,209.8m)
不思議なことにこの看板には
1,211.95mとあります
看板にいつわりあり
なのでしょうか・・・・
三等三角点:石ヶ崎
佐和山(さわやま)
標高:232.5m
北緯35度16分46秒
東経136度16分10秒

4km間隔に設置
標柱:15cm角
32699点(内滋賀県:279点)
数あるなかで
編集子の地元ということで
選択しました