【 滅茶苦茶(めちゃくちゃ) 】
   ・秩序・道理などがひどく乱れていたり、統一がとれていなかったりするさま
   ・程度が非常に大きいさま
   ・無茶苦茶:筋道が立たないさま、ひどく乱れているさま
   ・めちゃ-めちゃ:「めちゃ-くちゃ」におなじ  
 ・滅茶:筋道の立たないこと、わけのわからないこと、度をはずれて法外なこと
 ・無茶:筋道が立たないさま、道理や常識を顧みないさま、乱暴に扱ったりしたりするさま
 ・苦茶:「滅茶」や「無茶」を強めて言う語                      ( 広辞苑 )


めちゃくちゃでござりまするがなあ〜・・・・』
このことばは、かの花菱アチャコさんの名台詞です
子どものころに聞いたラジオ番組の「お父さんはお人よし」など、晩年の頃の彼しか知りませんが
ラジオから流れ出る軽妙なしゃべくりに、家族と一緒にちゃぶ台を囲み、笑ったものでした
それも、過ぎ去った日々の懐かしい思い出です

いつの時代でも、秩序が乱れていたり、道理が通らないことがあります
強権により、自分の意思とは関係なく、無秩序の世界に巻き込まれる場合や
対人関係でまき起こる、騒音問題や犬猫の糞害、身近で些細な問題、などなど・・・・
むちゃくちゃ」だと思うことは、ピンからキリまで、幅広くあります

傷害などは論外ですが、不正や腐敗、偽証、権益、横暴、などなど
数え上げたら枚挙がありません
これらは、今に始まったことではなく、太古の昔から連綿と続く人間の「欲」のなせる業・・・・
さらには、封建時代や不自由な時代よりも、選択肢が多い分
秩序や道理が多岐にわたり、それぞれの都合で捻じ曲げられ
各人の身勝手な解釈・都合に拍車がかかり、それぞれが踊らされている感があります

昔が今より良かった・・・・、とは申しませんが
すくなくとも、純情で素朴な人が、今よりは身近に多かったように感じています
その同じ人物が
   
法にふれないなら何をしても良い
   人がやっているから自分もやっても構わない
   義務を果たさずに権利ばかりを主張する

などなどに変身・変貌、なぜこんな世の中になったのでしょう・・・・
アチャコさんではありませんが、『
めちゃくちゃでござりまするがなあ〜・・・・』

山行で、登山道を行きかう人は、お互いに「こんにちわ」と、声を掛け合います
全く見ず知らずの者同士ですが、旧知の間のように、気さくに声を掛け合います
お互いが、危険と隣あわせである大自然に、抱かれている身の上だからでしょうか・・・・
そこには、利害関係も上下関係も存在しません、学歴や歳の差などもしかり、自己責任の世界です
あるのは、自分自身と向き合っている、無垢な者同士が存在する共有空間です

しかし、なかには、お花畑を踏みにじったり採取したり、ゴミを捨てる不心得者も増殖しています
心の内では、「いけないこと」、「悪いこと」と知りながらおこなう確信犯です
このような「滅茶苦茶」を、自然の中に持ち込む人たちに対し、啓蒙や啓発が行われてはいますが
泥棒の種と同じく滅茶の種、無茶の種は尽きません(石川五右衛門も先見の明がありますぞえ)

このような種は、意外と芽立ちや根付きがよく、育ちも(苦茶になるのも)早いものです

おそかれはやかれ、亜種は良種を駆逐することでしょう、何れ大自然の報復があるかも・・・・
「苦い茶」を飲まされ続ける身に、芳しき「茶の香」を思いだせるのは、いつの日でしょうか・・・・
弧型バリカンによる剪定
鋏による茶樹の足元の刈り込み
県名
印の県に「目的地」があります
山葵の山行まっぷ
一緒にいってみたいなこんなとこ
山行に見る 滅茶の種
京都
三重
滋賀
今日のことば
608版:平成18年05月29日 月曜日
滅 茶 苦 茶
世の中には、入れ方・点て方によって
美味しいお茶も
苦い茶に変わってしまうことがあります
茶化す:冗談にしてしまう
茶茶:妨害、邪魔、無分別
茶番:底の見えすいたふるまい
茶目:滑稽じみたいたずらをすること
茶坊主:権力者におもねる者をののし
     っていう語
ほかに、ヘソで茶を沸かす
     鬼も十八番茶も出花
     お茶をにごす
     お茶のこさいさい
などなど、
滅茶や無茶の種に結びつく
言葉や言い回しがあります
茶は、すばらしい効用があるが上に
これに反する人の心を
戒めたのでしょうか、世事の悩みは
古今東西同じということでしょうか・・・・
「滅茶苦茶」にちなみ
ほろ苦いお茶を一腹どうぞ・・・・
己高山の茶畑
山行日:2005.11.20、(晴)
所在地:滋賀県木ノ本町

己高山(こだかみやま)山麓
湖北の紅葉の名所でも知られます鶏足寺と石道寺の散策道近く、僅かに開かれたところに茶畑がありました。このような小規模な茶畑がいたるところに・・・・
みたいな
日本コバ山麓の茶畑
山行日:2004.12.12、(曇)
所在地:滋賀県東近江市

「宇治は茶所 茶は政所」
と詠われています
ここは旧永源寺町の政所
ここには茶の原木があります
鷲峰山山中の茶畑
山行日:2004.04.13、(晴)
所在地:京都府和束町

鷲峰山(じゅうぶさん)の山頂直下に金胎寺(こんたいじ)があります。修験道の行場があることでも知られています。
この茶畑は
お寺の近くにあります
雲母峰山麓の茶畑
山行日:2005.05.22、(曇)
所在地:三重県四日市市

鈴鹿山系
鎌ヶ岳の東に張り出している
雲母峰(きららみね)山麓に
大規模な茶畑が広がっています
ただいま、茶樹の剪定作業中です
滋賀県指定自然記念物
看板によると
「名称:政所の茶樹
(まんどころのちゃじゅ)
 大きさ:単株最大幹周:0.3m、高さ:1.9m
 枝張り:東西7.0m、南北:7.3m
資料によると、政所の茶の歴史は古く、永源寺5世の越渓禅師(
えっけいぜんじ、1390入寺)が政所に、茶の植栽を始められたと伝えられています。また、文献によると、応仁の乱の戦火が収まった京の都に、学僧により広められていたとされています。地主の所有する茶樹は、在来種といわれる種で、樹齢は推定で300年程度の古木であろうと思われ、県内でも最も古いものに属すると考えられています。また、この茶樹は、毎年茶摘を行い、玉露を生産されており、健全な状態で今日まで維持され、地域の人々に親しまれています。(滋賀県)」
茶の花
滋賀県自然記念物指定の看板
山麓に広がる茶畑
らいぶらり〜
茶摘唄 もこちらからどうぞ
山呼-リスト
※ご参考までに
このコラムは
管理人のひとり言です
黒や灰色の文字は
編集子のオリジナル
カラー文字は編集子所蔵
資料からの引用です
山呼らいぶらり〜