歩ッ歩ッ歩:山もゆる、一歩一歩の山あるき
斧磨雨乞踊(よきとぎあまごいおどり)
斧磨地区には、古くから伝わる雨乞いの踊りがあります。山に抱かれるように山裾に広がる斧磨地区は、昔からしばしば水不足に苦しめられ、農作物がよく育たない年がありました。困った村人達は、連日鐘や太鼓を打ち鳴らしながら、向山(※1)山頂にある明神社(
見晴らし尾根にある祠か?)に雨乞い祈願に出かけ、恵の雨が降った時、お礼踊りが社の前で奉納されました。大正13年の奉納を最後に、この踊りは途絶えていましたが、近年保存会の手により復活されました。                                                   (愛荘町観光協会)
※1:向山(高取※2)は、別名:大タカ(標高:640m)とも呼ばれていますが、そこには祠はありません。故に祠のある見晴尾根(秦川山分岐)も、照会文によると向山(秦川)と呼ぶことになります。
(その真偽は後日の課題です)


※2:向山と呼ばれる山は、各地に存在します。本hpでは、その地域の名前を〇として加え
向山(〇〇)、として表現するようにしています。
勝楽寺城址
この城跡は、高築豊後守
(たかつきぶんごのかみ)が
佐々木道誉の館と領地を
守護するための砦として
1368年に築城されました


近江守護京極氏の
南端のお城の位置づけです
写真の右側(北方向)に行くと
見張台があります
繖山にある
佐々木六角氏の観音寺城と
京極家の境界である
愛知川以北が一望できます
当時は「見張台」として
重要な位置であったことが
うかがい知れます
ほんどうやま/たかとり520みね ルート 正楽寺広場P(09:20)〜正楽寺山頂・城址(10:00)
〜本堂山最高点(11:05)〜高取林道出合(12:30)
〜尾根祠(14:15/14:30)〜正楽寺広場P(16:20)
本堂山/高取520峰 シュミレーション
地  域 25zn:高宮/南西C 概要 本堂山(標高:360m)は、湖東三山の北の寺として知られる西明寺の裏山に当たります。鈴鹿山系の西に張り出す八ツ尾山・高取山山塊の一部として、峰を形成しています。本堂山北尾根には、正楽寺山(標高:308m、佐々木京極氏城址)があります。登山口の正楽寺集落には、佐々木道誉ゆかりの勝楽寺が当時の面影を偲ばせています。本堂山から高取山山麓に至る南尾根は、伐採が行われ、北鈴鹿の大展望が広がります。尾根道には、枝道があり、迷い込みやすいので注意が必要です。本堂山を俯瞰をするために、南に位置する高取山と秦川山の間にある、祠のある見晴尾根まで足を延ばしました。ここに行くには、高取山の西尾根遊歩道を520峰まで進み、西進するのですが、踏み跡が少なく獣道に迷い込みやすいので、経験者の同伴をお勧めします。下山後湖東三山自然道に出合い、北に進路をとり西明寺を経て登山口に戻ります。
Mapion 滋賀県甲良町/多賀町
標  高 520m/140m=380m
距  離 約12.5km、斜度:max40゜
体力度 50P、☆☆
山行日 2007.02.20、(晴)
形  態 日帰り、2名
時  間 所要07:00/歩行05:30
アクセス 自家用車、00:30
備  考 本堂山尾根:枝道多し
撮影日:2007.02.20

01 ウメ
02 ウメ
03 ウメ
04 ウメ
05 ウメ
06 オオイヌノフグリ
07 オオイヌノフグリ
ルート・シュミレーション はこちらから
甲良町東小学校近く(正楽寺山から北西に2.1km)からの山容
正楽寺山〜高取峰の山塊望遠
サンヤリ
  ↓
天狗堂
 ↓
正楽寺山
勝楽寺城址
    |
    |
    ↓
本堂山
本堂山三角点
       ↓
高取山
 ↓
秦川山
 ↓
押立山
  ↓
高取520峰
 ↓
  ↑
明神社山上祠尾根
御池岳尾根
正楽寺集落入口ある跳釣瓶(復元)
背後に正楽寺山が見えています
正楽寺集落内にある跳釣瓶(はねつるべ)
この付近は水利が悪く井戸を掘り
水を汲み上げる方法として考え出されたもの
室町期から伝えられているもので三十数箇所あったといわれています
 ↑
狐塚
  ↑
正楽寺集落
正楽寺集落はずれからの正楽寺山山容
↓上摎獅オ
勝楽寺城址
 ↓
見張台↓
15:40 西明寺門前
自然歩道を辿って、国道307号まで戻ってきました
←至彦根
至八日市→
本堂山
  ↓
斧磨→
斧磨地区から自然道を西明寺へ
山麓には全周にわたってケモノ除けの
柵(金網)が張り巡らされています

各地を山行で巡っていますと
ケモノ除け(柵)の規模が色々別れています
予算(補助金)をうまく取り込めたところは
このような立派ものが出来ていますが
財政難の所は・・・・
本堂山
  ↓
この奥に
見晴らし尾根
 ↓
 
西明寺へ
明神社鳥居近くにもあった境界石
「西よきとぎ山」と刻まれていました
余談
この河川は、「平成18年度治山施設」とありました。自然環境の保全を問われて久しいこの昨今、市街地ならともかく、山中で今だにこのような三面張りの河川改修が行われています。事業そのものは百年の大計のもとに行われるべきですが、周景美化に心が向けられているのは理解できますが、主体そのものの手法・手段は、旧態以前のようです・・・・
祠のある
見晴尾根
  ↓
向山(高取)
(別名:大タカ)
   ↓
向山(高取)
(別名:大タカ)
   ↓
宇曽川支流
河川改修が最近完成されたようです
この側を歩いて里まで進みます
14:45 林道出合
急坂というより崖を一気に
降りてくると(転げ落ちるという感じ)
林道終点に出会います
ここを登山口とする場合、初めての方は
場所がわからないと思いますので
経験者の同伴をお勧めします
  ↑
降り口
高取山
  ↓
高取山→
←秦川山
イワス山
  ↓
本堂山
   ↓
青竜山
伊吹山
 ↓
彦根城
  ↓
佐和山
   ↓
霊仙山
  ↓
野田山
  ↓
アカイシ山系
  ↓
押立山
  ↓
日本コバ山系
   ↓
13:35 520峰、秦川山分岐
高取山ふれあい公園
※敷地内に入りますと、入園料が発生します

本日のルートは、高取山には行かず
520峰から右(西方向)を目指します
高取山
 ↓
林道出合→
本堂山南東尾根を高取公園に向かいます
辺りは植林地、時々ルートを見失います
←大滝神社/高取公園↑
登山ルート↑
高取山
  ↓
520峰
  ↓
←八ツ尾山
尾根道にあった境界石(林道出合い前50m程の所)
「西よきとぎ山」と刻まれていました
イワス山
  ↓
見晴尾根
見晴場
  ↓
  ↑
本堂山へ
11:40 見晴らし尾根からの展望、遥かに伊吹山・霊仙山・御池岳が見えます
     樹木がほとんど伐採されていて眺望は抜群です(4枚合成)
イワス山
 ↓
高室山
 ↓
滝谷山
  ↓
八ツ尾山
  ↓
高取山
  ↓
520峰
本堂山最高点からの南東側展望
高取山
  ↓
松脂(まつやに)採取
生松脂を精製したロジン、テレビン油が
数十種に及ぶ工業的な用途をもち、その需要は
戦前から戦時中にかけ、1ヶ月3万トンを超えていた
と言われていました。現在は中国やインドが主な生産国で、日本は中国からロジンやテレビン油の形で輸入しているものが多といわれています

正楽寺で出会った古老の話だと、子供頃意味もわからず松脂採取の手伝いをしていたそうです
ヤセ尾根、ここ以外は倒木多し
荒神山
  ↓
10:15 上摎獅オ(じょうろうおとし)

正楽寺山尾根南端のこの地は
戦国の時代、幾たびかの戦いで
決死の戦いと思われる出陣の前に
妻子・子女と今生の別れをした地
と語り伝えられています
←尾根出合
09:55 勝楽寺城址
見張台→
狐 塚
この塚は、狂言「釣狐」
発祥の地と言われています
狂言の世界では
最高の演技を要するともいわれ
その伝説が正楽寺に伝えられています
↑登山口/尾根出合↓
正楽寺山登山口
堰堤
 ↓
勝楽寺(しょうらくじ)
佐々木京極氏で
鎌倉幕府〜南北朝時代の
守護大名の佐々木高氏(たかうじ)
法名:道誉(どうよ)を開祖とする禅刹
信長の兵火を免れた門(六脚切妻門)が
出迎えてくれます。道誉は41歳から78歳の
なくなるまでこの地に隠棲していました
裏山は、砦として勝楽寺城址があり
遊歩道が設けられています
勝楽寺山門
09:20 正楽寺草の根広場に駐車、出発
塀下の石碑には「ばさらどおり」とあります
正楽寺山(標高:308m)
正楽寺集落入口からの山容
山上祠からの東側眺望
高取山の双耳峰としての関係がわかります
上摎獅オから眺める湖東平野
←本堂
参道→
このところの山行は、城址が絡んでいます。それもそのはず、滋賀県には1300箇所以上の歴史的遺産があります。名前の付いている山が600座ともいわれていますから、滋賀県内の里山は、殆どが城砦と思っても過言ではありません。佐々木京極氏ゆかりの勝楽寺城址のある正楽寺山から歩き始めました・・・・
正楽寺山山麓にて
 (滋賀県甲良町)
山里の彩り:7枚
湖東三山自然歩道、途中のゲート(柵)
斧磨集落↓
↑西明寺
15:55 明神社
雨乞い踊りが奉納されたところなのでしょうか?
河川改修ですべてが新しくなっていました
明神社 山上祠
見晴らし尾根(秦川山分岐)から
崖を10mほど下ったところにあります
見晴尾根からの南側展望
林道を高取公園道路出合まで一旦進み
別の斜面から登り始めます
12:30 林道出合
    林道斧磨(よきとぎ)〜藤瀬線
    右側斜面(登山ルート)が急なため迂回
高取公園↑
←本堂山/斧磨↓
←上摎獅オ/本堂山最高点↑
10:50 本堂山三角点(標高:333.9m)
ルートは地図では直線ですが現状は折曲がり
←西明寺
↑勝楽寺山/高取公園→
11:05 本堂山最高点:山頂
     (標高:360m)
※本hpでは、ここを山頂と表記します
松脂(まつやに)採取跡
至彦根→
←名神、至八日市
↑本堂山/甲良PA山麓→
注意:甲良PA方向への踏み跡がはっきりしているため、本堂山に向かう場合
道を間違えやすい所です
ここには道が合計4本集まっています
進行方向を確認することが必要です
←勝楽寺城址
↑本堂山/勝楽寺城址↓
甲良PA山麓↑
09:50 尾根出合
←登山口/勝楽寺城址↑
上摎獅オ→
経塚
佐々木道誉の第三子高秀が道誉の菩提を
弔うために法華経の経文を一字一石に書き
穴に埋め後世に残して菩提をとむらいました
その中央には
自然石に「大乗妙典(だいじょうみょうてん)」と
刻み建てられています
       (正楽寺郷づくり委員会:一部編集)
登山口を登り始めて暫くすると
城砦のような堰堤が現れます
登山道は右に上がります
 ↑
登山口
 ↑
大日池
14:15 見晴尾根からの北側展望(この景色を見たかったのです)
山聲-TOP
山悠遊-滋賀北鈴鹿