歩ッ歩ッ歩:山もゆる、一歩一歩の山あるき
矢筈ヶ岳(やはずがたけ)山頂
標高:562m、三角点なし
樹木に覆われ
展望は良くありません
光が多く見える所から
少しだけ眺望が可能です
たなかみやま/やはずがたけ ルート 登山口P(08:45)〜堂山分岐(09:00)〜中不動
〜泣不動〜不動寺〜太神山(11:00/11:35)
〜矢筈ヶ岳(12:55)〜笹間ヶ岳分岐〜P(14:45)
太神山/矢筈ヶ岳 シュミレーション
地  域 25k:朝宮/北東NE 概要 琵琶湖から流れ出る瀬田川の東部に、田上(たなかみ)山地と呼ばれる一帯の山々があります。かつては緑に覆われていましたが、飛鳥時代から奈良時代の仏教黎明期に、大寺院建設のための建築資材として樹木が伐採され、山肌が露出してしまい、長年にわたって風化浸食を受け、日本アルプスの風景を連想させる所から、「湖南アルプス」と呼ばれています。この一帯の主峰は太神山(たなかみやま)で、不動明王が鎮座する不動寺があり、ヒメコマツが群生する矢筈ヶ岳(やはずがたけ)や、白山権現を祀る雨乞いの山である笹間ヶ岳(ささまがたけ)、ルートに変化があり見晴らしのよい堂山(どうやま)などの山があります。山域を二分するように東から西に天神川が流れ、川筋を遡るように不動寺への参道の一つが延びています。この道は東海自然歩道にも指定され、ハイカーや参詣者が通ります。今回は、太神山と矢筈ヶ岳を縦走しました。
Mapion 滋賀県大津市
標  高 600m/160m/=440m
距  離 約10.0km、斜度:max27°
体力度 47P、☆☆
山行日 2006.06.20、(晴)
形  態 日帰り、2名
時  間 所要06:00/歩行04:40
アクセス 自家用車、02:20
備  考 岩が崩れやすい
撮影日:2006.06.20

01 馬酔木
02 野イバラ
03 ササユリ
04 ササユリ
05 ササユリ蕾
ルート・シュミレーション はこちらから
笹間ヶ岳山麓のササユリ、笹を冠しているだけに期待通りの写真がゲットできました
でも、花の数が少ないようです
登山口
出発点に戻ってきました
岩の上が川となっています
水量が少ないため
単なる
岩場としか見えませんが
雨の時の通行は
滑って大変だと思われます
御仏河原と呼ばれる河原です
雨が降り続いた後は
文字通り河となりますので
歩行も
大変なことになるでしょう
今回は
ヒザを痛めてしまったので
笹間ヶ岳縦走を断念・・・・
あとは降りの一本道
迷うことはありません
でも、足元が滑るので
気をつけて
笹間ヶ岳の分岐です
右に行くと登山口へ
左に進むと大石富川方面
国土地理院の地図には
矢筈ヶ岳へのルート記載が
ありません。展望が利かない分
道が間違っていないかと
不安も増してきます。ルート上には
マーキングが若干ありますが
獣道・杣道などもあり
ルートハンティングの能力が
(若干ですが)試されます
快適な尾根道が少しだけ
あとはアップダウンを
繰り返しながら
樹間を進みます
真夏は暑さ対策が必要です
樹間から見える矢筈ヶ岳の山容
もと来た道を少し戻り
参詣道から別れ
矢筈ヶ岳に向かいます
ヒメコマツが目に付きます
太神山(たなかみやま)山頂
二等三角点
胎内潜りの出来る大岩
本堂のすぐ横にあります
正面の礼堂(らいどう)、玄関(唐破風の出入り口)は
後世に附加されたものとか・・・・
太神山の霊木で不動明王を刻み
山頂の岩窟に安置し、その前に
本堂を建立したといわれます

写真には隠れていますが
守り神なのでしょうか
蛇が屋根上で昼寝をしていました
本堂屋根が巨岩に飲まれています(2枚合成)
懸崖造り(けんがいづくり)、懸造り(かけづくり)とも
舞台の足元を見つめました
堂内から舞台の付け根を見ました
本堂は、この石段のまだ上です
不動寺本堂(重文):正面三間×奥行三間
背後に一間の仏間が岩屋ないに造られた
懸造りの建物、屋根は寄棟造りの檜皮葺
岩盤の上に高さ10m余りの太い柱の上に建てられた舞台造りとなっています
境内:本堂は、ず〜と上にあります
不動寺の山門
不動寺は智証大師円珍
(ちしょうだいしえんちん)の
創建(鎌倉前期)と伝えられ
天台宗に属します
田神(たなかみ)不動の
呼び名で親しまれ本尊に
不動明王を祀ります
    (滋賀県教育委員会)
二尊像:不動寺の門の両脇に立っていました
二尊は、不動明王の眷属(けんぞく)として
衆生救済に活躍する童子たちで八大童子のなかの二像です
特にこの二尊は、不動明王の脇侍として時折見かけることがあります
向かって右像:矜羯羅童子(コンガラドウジ)
      左像:制多迦童子(セイタカドウジ)です
像高は約1m40cmほどです
閑話
「山行と石仏・祠」
無関係のように思われますが
古代宗教が大自然に畏敬の念を抱き、密教が山深いところでその信仰を深められていた所から、その遺構も数多く見受けられます。
横木(冠木:かぶき)に
注連縄のようなものが
張られてあります
紙垂(かみしで)はなく
藁の前垂れが連続しています
注連縄は神域の結界という
意味も含んでいますので
仏教の表現では
どう言うのでしょうか・・・・
不動寺の入り口で、二尊門と呼ばれています
冠木門(かぶきもん)の扉のない形式です
泣不動
岩に彫られた不動明王で像高60cm程です
厳しいお不動様が泣いています
しばし佇んでしまいました
何だか愛おしさを感じます
『南無勇盛弁財天』
具足の蝋燭立てには、こう書いてありました
パット見で「男盛・・・・」
弁財天は女なのに・・・・
もう一度見直す・・・・
岩には線刻や彫られている形跡がなし
他に、仏様らしきものが辺りには見当たらない
不思議な一角でした
岩が竹を割ったように削られて
溝になっています
雨のときは
少々歩きつらいものがあります
風雨に浸食された岩が
奇岩を呈しています
さわるとボロり・・・・と崩れ落ちます
こんなのが幾つも・・・・
天神川に注ぐ支流
滝となって流れ下る
この上流に鎧滝があります
そこを経由して
堂山にいたります
ここの尾根歩きは
岩肌が露出する田上山地の
特徴がよく現れています
天神川支流の渓流
迎不動
不動寺の最初の関連施設
舗装道路を天神川と並行して遡ります
この道は東海自然歩道に指定され
不動寺への参詣道でもあります

右側の道は矢筈ヶ岳と笹間ヶ岳への登山口
この近くに乗用車が
3台ほど止められる駐車スペースがあります
20日ぶりの山行
目的地は湖南アルプス
太神山/矢筈ヶ岳/笹間ヶ岳の縦走、約12km
所要8時間を見込んでいたのですが
足に違和感を感じ途中でルート変更
このコースは体調に応じて
行程を組むことができます
太神山は別ルートで2回訪れています
山里の彩り:5枚
湖南アルプスにて
(滋賀県大津市)
岩肌があらわになっています
この辺りにササユリが咲いていました
中不動のお堂
ここで不動寺までの中ほどです
一気に勾配がきつくなり、荒々しい岩肌が現れてきます
V字谷の向こうに恥ずかしげに覗いているのが堂山です
不動橋
沢とはここでわかれます
舗装道路から別れ、山道に入ります
標識は太神山/不動寺
山聲-TOP
山悠遊-滋賀甲賀