よこだけ(きたよこだけ) ルート 山上駅(10:10)〜北横岳ヒュッテ(11:10/11:30)
〜横岳北峰(12:00)〜七ツ池〜三ツ岳分岐
〜三ツ岳(14:05)〜雨池山〜山上駅(16:00)
横岳(北横岳) シュミレーション
地  域 20s:蓼科/北東NW 概要 横岳は八ヶ岳中信高原国定公園にあり、北八ヶ岳に位置しています。南八ヶ岳にも横岳(標高:2829m)があり、まぎらわしいことから北横岳と呼ばれます。山頂は、最高点の北峰(標高:2480m)と三等三角点のある南峰(標高:2471.6m)からなる双耳峰です。標高:1760mにあるロープウェイの山麓駅から、約7分の空中散歩で山上駅(標高2230m)へ。駅前に広がる坪庭(溶岩台地で大庭園のような景勝地)探勝路を過ぎ、横岳と三ツ岳の分岐を経て山頂に至ります。南峰・北峰とも眺望は良く、大展望を満喫させてくれます。帰路は岩が露出し、特異な景観が目を引く三ツ岳に進みます。最高点直前でこのルートの核心部である鎖場があります。前方には、シラビソの縞枯現象が見られる雨池山、縞枯山が展開します。足に疲労がたまらぬよう、ゆっくりと岩道を降り雨池峠に来れば、ほぼ水平の木道で山上駅に戻ります。花も楽ませてくれる山でもあります。
Mapion 長野県茅野市
標  高 2480m/2230m/=250m
距  離 約6.5km、斜度:max29°
体力度 30P、☆
山行日 2006.07.04、(晴)
形  態 日帰り、3名
時  間 所要05:50/歩行03:40
アクセス 自家用車、04:30
備  考 三ツ岳:岩場歩き慎重に
撮影日:2006.07.04

01 ミツバオウレン
02 コイワカガミ
03 オサバグサ
04 ゴゼンタチバナ
05 シロバナヘビイチゴ
06 マイズルソウ
07 ハクサンシャクナゲ
ルート・シュミレーション はこちらから
山は花園、北横岳の妖精たち はこちらから
閑話
縞枯現象とは、標高2000m〜2400mにかけ、シラビソが80年から100年程を周期として帯状に枯れていく現象で、年々その場所を1.0〜1.6mの速度で移動させているといわれています。
森林の天然更新は通常面的に起こりますが、縞枯山の現象は線的です。根が浅いシラビソなどの森の場合、強風が吹き抜け、線上になぎ倒され、その上の縁も乾燥などによって次第に枯れていきます。一方なぎ倒されてからしばらく経った場所には新たに幼木が生えてくるという更新説が一般的なようです。(諸説あるようですが・・・・)
ロープウェイの車窓から北横岳を望めますが
あいにくと山頂部は雲の中
歩行中はそれなりの眺望も確保され
天候が悪くなる前に下山でき、おつかれさん・・・・
山上駅前です
正面に横岳山頂部が雲の中でかくれんぼ
右側に坪庭の探勝路が延びています
雨池峠から山上駅までは
10m程度の高度差で
草原を
歩いているような気分です
三角の屋根の建物は
縞枯山荘です
屋根の上に
横岳が横たわっています
雨池山を過ぎると後は下りばかり
なんと
下りの歩行スピードの速いこと早いこと
編集子が一番遅れちゃいました・・・・
雨池山山頂(標高:2325m)に辿り着きました
標識のみの眺望もない頂です
三ツ岳からの東側眺望
これから進む方向です
前方にある岩塊に向かいます

この岩場歩きは、鎖場は元より
大きな岩が重なり合い
合わせ目による大きな口も
足を引き込もうと開いています
そこを、足場を選びながら
五体を使い進んでゆきます
「だまされた〜〜〜」
自分自身を
勇気つけるタメでしょうか
大きな声が辺りに響いています
三ツ岳からの北西側眺望
横岳山頂から右に蓼科山が望めます
三ツ岳の最高点に辿り着きました
でもまだ道半ば・・・・
気持ちを引き締めて進みます
核心部に差し掛かりました
三ツ岳は明確な峰があるわけではありません
大きな峰に変わる岩塊があるので
便宜上「西峰」「三ツ岳」「東峰」と名付けました
編集子の勝手な命名ですのでご了承願います
一の峰(西峰)を通過すると
目の前に岩の壁が
立ちふさがっています

同行者がこれを直視して
「帰る〜〜〜」
「貴方なら大丈夫」
と、励ましながら先に進む・・・・
登山道脇にある最初の
シンボル的な奇岩

これを左に巻いて過ぎると
第一の峰(西峰)に至ります
北横岳ヒュッテから
三ツ岳分岐まで戻ります
途中、岩の上から
これから先の岩場を
予想させるかのように
岩の山塊が手招いています
二つ目の池は大きく
湖面に映る峰の姿が
とても印象的でした
これ以上右には規制のため
進めませんでした
横岳山頂は左方向にあります
北横岳ヒュッテ前を少し下ると
池が数あることから
七ツ池と名付けられたようです

地理院の地図によると
周回できるように
破線が示されていますが
実際の観賞路は、100mほどで
保護のため規制されています
北峰からの蓼科山(標高:2530.3m)
山頂には朝から
雲がかかったまんまです
横岳、北峰(標高:2480m)
最高点です
山頂はご覧のように
広いところで
石碑が立っています
南峰から北峰にむかう
天秤尾根です
風の強さを示すように
シラビソの枝が
同じ方向を向いています
横岳、南峰(標高:2471.6m)
三等三角点があります
山頂は
ご覧のように広いところです
森林限界を過ぎると
眺望は思いのまま
足元の左から躍り出ました
正面の山並みは
南八ヶ岳の峰々です
出発時より
雲が多くなってきました
山頂直前のきつい登りです
坂の先に何もないことがわかると
急に足取りが軽くなります
現金なものです・・・・
北横岳ヒュッテから山頂までは
きつい登り勾配です
滑りやすいのでご注意を・・・・
山頂付近に近づくと
ハイマツが目にとまります
森林限界です
頂上は目の前・・・・
北横岳ヒュッテです
ここで小休止
右側の少し下ったところに
七ツ池があります
ここには
帰路に立ち寄ることにします
三ツ岳と横岳の分岐です

そこからは、山頂を目指して
西側に進路を変更します
シラビソの木が
登山道を挟んでいます
穏やかな雰囲気に見えますが
岩が露出し梯子段もあり
単調な道ではありません

起伏の少ない尾根道
少々岩が露出しているものの
歩きやすいように
見えますが・・・・
坪庭から北に向かって進みます
きつい上り坂を
ジグザグでゆるくして登りきると
尾根筋に合流します
南八ヶ岳南部の峰々です
なだらかな丘陵を見せています

とんがり帽子のような峰が
阿弥陀岳(標高:2805m)です

この山容を眺めていますと
登りたい誘惑に駆られます
坪庭探勝路から別れ
正面の
横岳山頂に向かいます
ここからは登山道
街着姿で登られる
豪傑、傑女もおられるとか
くれぐれも軽装では
登られませんように・・・・
山上駅の東側にある縞枯山
坪庭休憩所から山上駅を見返ります
雲が上がってくれればいいのになあ・・・・
北横岳山中にて
(長野県茅野市)
山里の彩り:7枚
山上駅前からの横岳山容:最高部の奥に南峰
雨池峠から雨池山を見返しました
縞枯れ現象が見て取れます
目前が雨池峠です、右側(西方向)に進みます
三ツ岳からの南側眺望
手前に雨池山、その向こうに縞枯山
はるか彼方には、南八ヶ岳が重なります
三ツ岳からの北東側眺望、大岳が望めます
三ツ岳最高点直下の鎖場
「三点支持を心がけて〜」
「下を向かないように〜」
「手の力をぬいてエ〜」

上と下から励まします・・・・
湿原の池塘のように見えますが
浮いてはいませんでした
手前は湿原の状態で
いい雰囲気です

山の斜面は
北峰から大岳に向かう稜線です
歩ッ歩ッ歩:山もゆる、一歩一歩の山あるき
前方左側の岩塊が三の峰(東峰)です
さらにその左下(東側)にある岩塊を踏破して
一気に80m近い急峻な坂を慎重に降ります

岩の急坂を降り終え
それからまた80mの登り返しです
岩場での足へのダメージが相当あるようで
パーティーの足並みも乱れがちです
梅雨の間の晴れ間を縫って、眺望と花を求めて出かけました。一宮付近では雲ひとつない快晴でしたが中央道を進むに従い、雲の量が増し、八ヶ岳がかろうじて顔を出している状態でした。蓼科山・南八ヶ岳・甲斐駒ヶ岳はすでに山行していますが、この横岳は始めての山行です。山頂の眺望と、三ツ岳の岩場に変化があり、高山植物も楽しめるとあって、多くの方が訪れる所だとは知っていましたが、幸い、梅雨時の平日とあって、山行する人は非常に少なく、写真を取りながら、北八ヶ岳を楽しんでまいりました。
ロープウェイ山上駅前の広場
右側の木道を伝い
前方の山頂を目指します
山聲-TOP
山悠遊-八ヶ岳