門紀行:日光東照宮:表門
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門背面桁上の装飾
狛犬は、神社や寺院の入口の両脇、あるいは本殿・本堂の正面左右などに一対で向き合う形、または守るべき寺社に背を向け、参拝者と正対する形で置かれる事が多く、
またその際には無角の獅子と有角の狛犬とが一対とされます。
広義には両者を併せて狛犬と呼ぶのが一般的です。

古代エジプトなどで神域を守るライオン像をおいたのが源流とされます
狛犬の起源はインドで、仏の両脇に守護獣としてライオン像を置いたのが起源とされます
日本へは、中国の唐時代の獅子が仏教とともに伝わったものとされています
飛鳥時代に伝わった時には獅子で、左右の差はありませんでした。
平安時代になり、外見を異とする獅子と狛犬が対象で置かれるようになりました。
広義には両者を併せて狛犬と呼ぶのが一般的です。

仁王像と狛犬が一緒に安置されているのは、奈良の東大寺南大門にあるようです
狛犬は仏教から排除されたものではなく、襖絵などに残されています
ただ、石造りの狛犬像は日本人の意識として、「神道のモノ」という意識があるので
寺では見られなくなっただけのようです。
「正面が仏教の仁王で、背面が神道の狛犬であるのは
神仏混淆時代の我が国ならではの証でしょう」、という発想は改めた方がよさそうです。

狛犬は、神社が自ら設置するのではなく、寄進された物が多いようで
現在の「狛犬は神社のもの」という発想に至ったのかも知れません
また、狛犬の姿も私たちの身近にいる「犬」をその形に込め現在の姿になっていったのかも・・・・
背面に安置されている狛犬と獅子
背面
左側面
右側面
阿形像
吽形像
仁王像
階段下からの表門見上げ
表門前広場、中央奥が表門
正面
標   題 日光東照宮:表門
山 行 日 2014年(平成26年)09月11日、(雨/曇)
Mapion 栃木県日光市山内
間 口 三間一戸
特 徴 八脚門:仁王門、重文(附 簓子塀)
リ ン ク 山悠遊:日光東照宮
概   要 日光東照宮は、徳川家康を神格化した東照大権現を祀る神社です。日本全国の東照宮の総本社で、正式名称は「東照宮」ですが、他の東照宮との区別のために、「日光東照宮」と呼ばれます。平安時代の源義朝による日光山造営までさかのぼり、源頼朝がその母方の熱田大宮司家の出身者を別当に据えて以来、鎌倉幕府、関東公方、後北条氏の歴代を通じて、東国の宗教的権威となり、こうした歴史を背景に、徳川氏は東照宮を造営したと考えられています。
東照宮最初の門で、左右に仁王像(増高:4m)が安置され、仁王門と呼ばれています。朱色を基調とし虎や麒麟、獅子、獏、虎など、82体の彫刻は極彩色に彩られています。背面には狛犬が1対安置されています。
疑問、神社なのになぜ仁王像?
神仏混合の名残で、仁王像が安置されていて仁王門と称していましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仁王像が大猷院に移され、門は東照宮の表門と称されました。明治30年(1897)に再度仁王像は戻されましたが、名称はそのまま引き継がれています。
この門は、切妻造り銅版(本瓦状)葺。両袖簓子塀付き(東西に延長120m)。
左側面妻の装飾