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歳時記-滋賀北鈴鹿
こうやの『ゆいがどくそん』 概要 セイタカアワダチソウは、明治30年(1897)頃に観賞用の花や蜜源植物(ミツバチに密を取らせるのに適した植物)として、北米から輸入され、昭和15年(1940)代には、関東以西から九州で大繁殖するようになった外来種であり、帰化植物です。 ススキなどの在来種と競合します。森林以外のあらゆる場所で、とくに空地、荒れ地などでも育ち、繁殖力の強い植物です。花言葉は、その繁殖力の強さから『生命力、元気』そして、『唯我独尊』だそう。
荒野の『唯我独尊』
地  域 25znw:彦根東部/南西E
Mapion 滋賀県彦根市
撮影日 2024.10.21、(晴)
セイタカアワダチソウを初めて意識したのは、昭和55年(1980)ごろ、奈良国立博物館で開催される恒例の『正倉院展』を観賞するため、京都駅から電車で奈良に向かう車窓からでした。黄色い絨毯をしきつめたように印象的だったことを覚えています。45年以上過ぎ去った彦根東部地域の山麓では、かつては長閑な田圃が広がっていましたが、過疎化による農業人口の減少により、耕作放棄地が増えて荒地と化し、セイタカアワダチソウがススキと共に繁殖しています。写真記録を辿ると、わずか5年のできごとです。一旦荒地と化した田畑は、復興するのに10年以上かかるといわれています。
なお、花言葉の『唯我独尊』は、他を駆逐する侵略的外来種という意味があるようです。

この地域は、野生動物の無柵動物園でもあり、農作物の収穫が意のままにならないことがある他、
高齢化や労働力不足、農業政策の不毛による農業経営の将来不安による離農などにより、農業に従事する人が消えた今、この荒地は、令和の外来生物:『太陽光発電パネル』に、とって代われ(土地貸し)ようとしています。産業廃棄物の、適正処分方法が確立(安価で)されていない今、パネル設置者は、今後見込まれる産業廃棄物の、高騰する処分費用が負担となることが予想できます。パネル設置者は採算が取れない場合はどうするでしょうか。太陽光パネルを放置し、撤去も放棄するであろうことも推測できます。土地貸しされた耕作放棄地は、太陽光パネルの残骸が残ります。まさに、令和の外来生物の繁殖です。土地を貸して得た以上の費用で、後始末するのは、誰・・・・。
太陽光パネルが性能劣化するのは15年程の後、この予想があたっていないことを祈るばかりです。
太陽に向かって伸びるセイタカアワダチソウ
花穂
花穂
花穂
ただ今、満開
ただ今、満開
ただ今、満開
ススキと競合するセイタカアワダチソウ
野小屋も飲み込む程の繁殖力
河川にまで侵略する生命力
群生は住宅地の傍近くまで
太陽に向かって伸びる