しゃくやく 北海道から本州中部以北に分布し、高温多湿を嫌い排水の良い肥沃地に生育する多年草。草丈は60〜120cmくらい。株立ち状で、葉は掌状複葉で小葉には切れ込みが入りません。品種改良が進み、一重・八重・半八重・手毬・翁・冠・半バラ咲きなど様々な咲き方があり、豪華な花が特徴です。花色は、赤・桃・白・黄・複色などです。冬には葉だけでなく枝も枯れます。花名の由来は、見とれてしまうほど見目麗しい花をつける「薬」ということのようです。根は薬用になります。
芍薬
科 目 ボタン科
花 期 5月から6月頃
25znw:彦根市、天寧寺、撮影日:2018.05.11
アジア大陸北東部原産で、奈良時代に中国から漢方薬の材料として渡来したという説、鑑賞のための生きた植物としての渡来は、平安時代もしくは室町時代とされます。園芸の技術が開花した江戸時代には、茶席に飾る茶花としても、品種改良が積極的に行われるようになったそうです。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」、このことわざは美しい女性の立ち居振る舞いを例えたもので、芍薬(シャクヤク)はすらりとした茎の先に花を咲かせることから、立ち姿の女性、牡丹は枝分かれした横向きの枝に花を咲かせることから、座った女性、百合は風に揺れる姿が美しいことから女性が歩く姿を表していると言われています。

シャクヤクとボタンの違いは、シャクヤクは「草」で、ボタンが「木」だということ。シャクヤクは「宿根草」で、冬には根だけを残し、すべて枯れます。新芽が生まれるのは春。木にならない草本植物のため、別名を「草牡丹」。シャクヤクの葉は、枝先に三枚の葉がつく複葉。丸みを帯びて、つやつやと光沢があります。触ってみると、厚みもあります。開花時期は5月初旬〜5月下旬です。
ボタンは落葉低木です。冬には茎だけの状態で越冬し、春になるとその茎に新芽が生まれ、幹は年々太くなります。開花時期は4月下旬〜5月初め
山聲-TOP
山野草-TOP
山の彩り-山野草