山聲-TOP
山野草-TOP
山の彩り-山野草
かたくり 北海道・本州・四国・九州に分布し、日陰や水はけの良い山地や平地の林内に生育する多年草。種子が、地中に入ってから8年ほどの間は、花をつけない片葉の状態が続き、それからやっと2枚の葉を出して開花します。早春に10cm程の花茎を伸ばし、斑のはいった特徴ある葉を展開し、薄紫から桃色の花を先端に一つ下向きに咲かせます。花後、葉も枯れた後は、次の年の3月頃まで、球根のまま休眠します。場所によっては群生し、観光資源にもなっています。
片 栗
科 目 ユリ科
花 期 4月から6月頃
25ann:米原町/岐阜県上石津町、谷山/幾理山、撮影日:2009.04.18
25zns:多賀町、茶野/鈴ヶ岳、撮影日:2008.05.04
25znn:米原町/岐阜県関ヶ原町、霊仙山-今須尾根、撮影日:2010.04.18
茎先に、1つずつ下向きに淡い紅紫色の花をつけます。 花被片は6枚で、上に向かって強く反り返ります。 ただし、反り返るのは、日中の陽射しがあるときで、夕方には傘のように閉じます。花は陽のあたるときのみ開き、くもった寒い日や雨の日は、開花しにくいですが、曇っていても温度が高めだと開花します。なかなか神経質な花のようです。
昔は、片栗粉の原料とされましたが、今はジャガイモ、サツマイモにとって代わられて、本物の片栗粉は、薬局でしか手に入りません。 漢方薬として、病後の滋養用に使われています。
和名の由来は、籠を傾けたように咲くところから「傾籠(カタカゴ)」、それがしだいに転訛したという説、葉の形や根茎、もしくは花の後にできる実が、栗の食用部分である子葉を半分にした片方の形に似ていることから、「方栗」になったという説があります。俳句では、「片栗の花」が春の季語です。
25zns:多賀町/岐阜県上石津町、三国岳/焼尾山、撮影日:2014.05.17
18nn:福井市、吉野ヶ岳、撮影日:2016.03.30