とりかぶと 日本全土に分布し、山地の林や草原に生える多年草です。種類は豊富で、33種の自生が知られ、草丈は30〜180cm。花はふつう青紫色で、茎先に総状または散房状の花房を作って咲き、その頃には茎が下垂します。葉は互生し、掌状に3裂する。名前は、花の形が舞楽に用いる冠(兜)に似ているところから名付けられました。根や葉は猛毒のアルカイドなどを含み、誤食すると、嘔吐、下痢、手足や指の麻痺の中毒症状を起こし、重症の場合には、死亡することもあります。
鳥 兜
科 目 キンポウゲ科
花 期 8月から10月頃
25wn:今津町/福井県若狭町、三十三間山、撮影日:08.09.23
25wn:今津町、二の谷山、撮影日:2009.10.04
25w:大津市、蓬莱山/打見山、撮影日:2009.09.15
20c:岡谷市/松本市、高ボッチ高原、撮影日:2012.09.04
20as:安曇市、燕岳、撮影日:2007.08.08
20an:新潟県糸魚川市、蓮華温泉-兵馬ノ平、撮影日:2011.09.13
29:十津川村、大峰/釈迦ヶ岳、撮影日:2010.08.17
25znn:彦根市/多賀町、イワス/高取山(男鬼)、撮影日:2016.10.10
トリカブト属は、左右対称のユニークな花をつけます。花被を破っての盗蜜ができない構造となっていて、虫媒花として最も進化した花と言えます。上の一枚の萼片は、かぶと状の形に進化し、花の中に雨が入らないようにするとともに、中にある蜜を貯めている花弁を守る働きもあります。日当たりの良い草原に生えたトリカブト属は、直立した姿をしています。一方、日差しの少ない林縁に生えるときは、斜めに伸び頭をしなだれた姿をしています。草全体に毒がありますが、なかでも根の部分に 強い毒があり、アイヌ民族は、 熊やクジラをとるための毒矢として、矢に塗って使用したそうです。 毒の強さは、植物成分としては最強で、 天然物ではフグ毒に次ぐといわれています。 でも触ったぐらいでは大丈夫で、 食べなければ危険はありません。
20as:岐阜県高山市、西穂高岳-独標/丸山、撮影日:2010.08.24
10:片品村/福島県桧枝岐村、尾瀬ヶ原、撮影日:2008.10.08
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