山聲十選:天高し 宝鎖が映える 古刹かな
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大塔(多宝大塔)、国宝
標   題 天高し 宝鎖が映える 古刹かな
山 行 日 2012年(平成24年)09月12日(晴)
地   域 30:岩出/南東NW
Mapion 和歌山県岩出市根来
撮影場所 根来寺境内
リ ン ク 山悠遊:根来寺
概   要 根来寺は、新義真言宗総本山の寺院。山号を一乗山と称し、詳しくは一乗山大伝法院根来寺と号します。本尊は大日如来、開山は覚鑁(かくばん、興教大師)です。平安時代後期の高野山の僧で空海以来の学僧と言われた覚鑁(かくばん)が大治5年(1130)に高野山内に一堂を建て、伝法院と称したことに始まります。室町時代末期の最盛期には坊舎450(一説には2700とも)を数え一大宗教都市を形成し、寺領72万石を数え、根来衆とよばれる僧衆(僧兵)1万余の一大軍事集団を擁しました。
大塔(多宝大塔)、国宝。高さ40メートル、幅15メートルの日本最大の多宝塔。「多宝塔」とは二層一階建ての塔で、通例、初層(裳階)の平面が方形、上層が円形に造られる。この塔も、初層の外見は方形だが、初層内部には円形の内陣が造られており、円筒形の塔身の周囲に庇を付した、多宝塔本来の形式(寺院建築のうち仏塔における形式のひとつ)をとどめている。
権力者の思惑によりその時々の様子が変わります。この根来寺も例にもれず、栄枯盛衰の変遷をしてきています。今に残れし堂宇を前にして時の流れを感じます。秋晴れのこの日、塔の九輪から四方に垂れ下がる宝鎖(ほうさ)が映えています。
そこで一言、「天高し 宝鎖が映える 古刹かな」