今日のことば
604版:平成18年02月07日 火曜日
五 体 投 地
山行に見る 五縁のある山
一緒にいってみたいなこんなとこ
みたいな
山葵の山行まっぷ
印の県に「目的地」があります
県名
岐阜
三重
京都
滋賀
【 五体投地 (ごたいとうち)
  両膝・両肘・額を地につけて、尊者・仏像などを拝すること。最高の礼法 
                                      ( 広辞苑 )
【 五体 (ごたい)
  全身の意で、頭・両手・両足、または頭・顎・胸・手・足をさしている
  古代インドには、両膝・両肘・頭の順に地面につけ、両掌を上にして地面から少し上げ
  捧げるようにして礼拝する「五体投地」という礼法があり、今日でも踏襲されています
                                      ( 小学館 暮らしの中の仏教語 )
寺院で行われる法事に列席していますと
僧侶が、上記の礼法をされているところを目にすることがあります
仏教の信者でない人にとっては、縁のない形ですが
その形態を思い浮かべますと、すべてを投げ出した全く無防備な状態です
尊者や仏様に、全身全霊でお仕えするという証でしょうか
不信心な者にとって、目の前で繰り広げられる「五体投地」の所作は
尊厳さを通り越し、理解さえ出来ずに、異様な感さえ抱かれる方もおられると思います

信仰心が少なくなった人たちは、欲得で事物をみて(計算して)しまいます
損得勘定は、経済社会においての前提条件ですが
生活を営んでいる以上、避けては通れない問題で
特に、「お金はいくらあっても邪魔にはならない」という人がおられるように
金銭欲には限りがありません(もちろんお金は必要で、あるにこしたことはありませんが・・・・)

昨今、損得勘定に関わる問題が報道番組を賑わしていることは、周知の通りです
「人の心は金で支配できる・・・・」とか、「金があれば宰相にもなれる・・・・」
はては、「法に触れなければ、何をしてもいい・・・・」などなど
不遜ないいまわしで、世間を愚弄する者・尊大な者・それを利用する者まで出現いたします


仙人のような、隠遁生活ができるのであればいいのでしょうが、俗人である私たちは
多くのしがらみのなかで、もがき・苦しみ、ときには感動や感激しながら日々を過ごしています
そのなかで、好むと好まざるとに関わらず(いやおう無しに)
アウトロー(法の埒外:社会秩序からはみだした者)によって、穏やかな日々をかき乱されます


交通機関安全問題・アスベスト問題・構造計算書偽装事件につづいて
年金問題・証券取引問題・食品安全問題・ホテル改造事件・官製談合などなど
「錬金術師」たちが暗躍する問題が、間断なく(次々と)起こっています
その多くが、脱法・非合法や権益に関係するもの(利益誘導)であるのは、いうまでもないのですが
いずれもが、知ってて行う確信犯であるというおもいは、多くの人の共通した捉え方では・・・・
彼の錬金術氏たちが、「五体投金」でなく
すこしだけでも、「大地(国民・消費者)」に身をなげうってくれたら、と思わずにいられません

これらの問題を解決するのには、少なからず国民の税金が投入されることになります
なにも悪いことをしていないものが被害をこうむる
法治国家でありながら、無法者が法に助けられる、そんな矛盾に満ちた国が
21世紀なってもこの地球上に存在するのです、嘆かわしい限りです・・・・

何を信じたらいいのでしょうか、誰を信じたらいいのでしょうか・・・・
僧侶ならずとも、俗人の私たちも「五体投地」して
信じていないかもしれない神仏に、祈るしかないのでしょうか・・・・
しかし、その仏様も神様も聞く耳を待たない(いない)としたら、一体どうしたら・・・・
箇山 相倉(あいのくら)民俗館
山行日:1995.07.02、(曇)
所在地:岐阜県南砺市

合掌造りで有名な五箇山地方
ここは、合掌集落の一つ相倉
豪雪地帯であることから
独特の形式をした
茅葺の合掌造りが生まれました
白川郷の合掌造り集落とともに
世界遺産に指定されています
観光化されたテーマパークのような
感のある白川郷に対し
素朴な雰囲気を残しています
※写真は、世界遺産指定前の訪問です
閑話
上醍醐の五大明王像(重文)※は、慶長10年(1605年)に炎上、三尊が焼失。多くの人の寄進を得て、像の新造・修理がされ、尊容を往時のまま留めています。ご利益は、時代と共に各人各様に願意が多面化し、一時期において芸能成就ということで多くの芸能人の帰依者があったようです。現在では、盗難除け、災難の身代わりとして信仰されているようです。毎年、2月23日に厳修される仁王会
(にんのうえ)「五大力さんのおまつり」は、この五大堂で行われます。(※五大明王像は、不動明王・降三世(ごうざんせ)明王・軍荼利(ぐんだり)明王・金剛夜叉明王・大威徳明王の五尊です)
また、近年恒例となり話題をもたらしているのが、金堂前で繰り広げられる「餅上げ力奉納」です。これは、特に終戦後の物資不足の時期に、信者らがご利益を授かるようにと米を持ち寄り、大鏡餅を供えたことに起因しており、五大明王に力を奉納する意味が込められているといわれます。男性は150kg、女性は90kgの鏡餅を持ち上げ、日頃の鍛錬の成果を披瀝しようと、毎年5・60人の力自慢が挑む姿は、春の訪れを告げる風物詩です。 (淡交社 古寺巡礼 抜粋編集)
上醍醐 大堂
山行日:2004.04.10、(晴)
所在地:京都市伏見区

西国三十三箇所の
十一番札所である上醍醐
この山は醍醐山(標高:454m)
この山巓(さんてん:頂)に建つ
堂宇の一つです
醍醐寺草創期(平安時代)の建立
南北朝時代に一時荒廃
その後も幾多の災禍にみまわれ
現在の本堂は昭和5年の再建
本尊は大明王です
また、麓の醍醐寺(下醍醐)には
国宝の重塔があります
宇賀渓 階滝
山行日:2003.08.22、(晴)
所在地:三重県いなべ市
渓谷美が楽しめる宇賀渓にあります
この上に数段の滝があることから
名づけられたようです、全貌は見えず
横山岳 銚子の滝
山行日:2005.06.18、(晴)
所在地:滋賀県木ノ本町
横山岳の山頂近くにあります
空梅雨でしたので
水量がありませんでした
滝の天辺に分け入り
水源を覗いてみると
水流のほとんどが岩肌から
湧き出す潜流瀑の様相でした
伊吹山 合目
山行日:2002.08.08、(晴・曇)
所在地:滋賀県米原市

07:00、伊吹山の
ご来光を見ての帰りです
六合目から
五合目を眺めました
鉄塔そばの小屋のところです
この日は600m前後に
雲海が発生し3合目は雲の中
7月・8月はお花畑が満開です
一昔前は登山道は
アリの行列のように登山者が
連なっていたのですが
昨今は少なくなったようにも・・
足を使うだけですむ山行もあれば
両手両足を使う山行もあります
急斜面の岩場などでは這いつくばり
体全体を駆使して目的に向かいます
そこは厳しく危険の伴うところです
五体を投げ出して、「祈りながら」
いや、細心の注意を払いながら
通過いたします
まさに『五体投地』さながらです
危険は、そんな厳しい所ばかりでなく
山行の終わる直前などにも存在します
だからといって
山行をやめる必要はありません
安全と思われるところでも
危険の魔の手は潜んでいるからです
何処にいても災難は降りかかるのです
だから、回避行動をとることのできる
体力・識眼力が必要となるのでは・・・・
今回は「五体投地」にちなみ
『五』にかかわる山行を集めました
御嶽山 ノ池小屋
山行日:2002.08.11、(雨/晴)
所在地:岐阜県下呂市

御嶽山山頂の一つである
飛騨頂上直下から
五ノ池を見つめました
白く窪んだところが、それ
そのすぐ上にあるのが
五ノ池の山小屋です
奥に聳えるのが継子岳です
左下にのびる登山道を下ると
濁河(にごりご)温泉に向います
直前までの2時間
台風なみの暴風雨に見舞われ
ようやく収まったところです
この後、天候は急速に回復
奥伊吹 色の滝-秋、山行日:2005.11.02、(晴)
所在地:滋賀県米原市
五色の滝というのは、この川にある滝群の総称です
大小さまざまな滝があり、その醍醐味を味わえます
秋、熊も出没しますのでご注意を・・・・
乗鞍高原 善郎の滝
山行日:2001.05.30、(雨)
所在地:長野県松本市安曇
乗鞍高原にある豪快な滝です
この上流には、日本の滝百選に
選定された「三本滝」もあります
奥伊吹 色の滝-夏、山行日:2003.07.22、(曇・晴)
雪中の葉松(ゴヨウマツ)
撮影日:2006.01.09、(晴)

別名:ヒメコマツ(姫小松)
ブナ帯から亜高山帯の
尾根などで小群落を作ります
普通の松は松葉が
二本一緒になっているのですが
五葉松は文字通り
五本の松葉が束になっていて
見た目のボリューム感があります
この写真は、某寺院にあった
五葉松の大木(枯死)の
子孫といわれています
2006年冬、大雪に難渋しています
長野
(左写真:2枚合成)
山呼-リスト
※ご参考までに
このコラムは
管理人のひとり言です
黒や灰色の文字は
編集子のオリジナル
カラー文字は編集子所蔵
資料からの引用です
山呼らいぶらり〜