今日のことば
524版:平成17年12月20日 火曜日
 バリアフリー
御在所岳 中道コースのキレット
山行日:2004.05.26、(晴)
所在地:三重県菰野町

御在所岳は鈴鹿山脈における第二の高峰です
標高差400m余りにおよぶ
花崗岩の絶壁を持つ藤内壁をはじめ
巨岩や奇岩が随所にひしめき
高山植物や紅葉で山が彩られる
ここは、その難所の一つ中道コースのキレットです
のように立ちはだかった岩を上ります
甲斐駒ケ岳の直登コースの横からの状態
写真で見ると、断崖絶壁というほどでは
ないように思われますが
現場に立つと足が震えて体が動きません
編集子にとっては、越えがたいなのです
山行に見る 
一緒にいってみたいなこんなとこ
みたいな
山葵の山行まっぷ
印の県に「目的地」があります
県名
岐阜
愛媛
山梨
滋賀
2000年(平成12年)4月1日に施行された、介護保険制度が運用されてから、はや5年が経ちました
その間、身内や知人のなかにも、多くの方がその適用を受けておられます
適用予備軍である私達も、その費用の一部を負担※しているのですが
   ※「国民は、共同連帯の理念に基づき
      介護保険事業に要する費用を公平に負担するものとすること(介護保険法 第4条2項)」

意外と、その(法律の)中身をあまり知らないのが実態です
直接身に降りかからないので、知ろうとしないのが本当のところかもしれません

以前から、障害者福祉のあり方に対しては
マスコミや自治体の広報等を通じて、少なからず情報を得てまいりました
身体障害者福祉法(1949年:昭和24年12月26日)に始まり
障害者基本法(1970年:昭和45年)、国連・障害者の10年(1983〜1992年)を経て
障害者の自立の促進が図られるようになりました


しかし、高齢者・障害者を取り巻く環境は、意外な「壁」が立ちはだかっていました
多くの人の意識(偏見や無知)と施設などが、その「壁:いわゆる障壁=バリアー」の一つです
そこで、人々は考えました
どうしたらその壁を取り払うことが出来るか、バリアフリーの社会に出来るかと・・・・

施設面では
「高齢者・身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」という
長い名称の法律が1994年(平成6年)6月に公布され、同年9月に施行されました
これが『ハートビル法』というものです
これにより、街の中には高齢者・障害者等に対するハード面の意識改革が改善向上し
多くの人の心の中に、自然に入り込んできましたことは、周知のとおりです
でも、残念なことに
点字ブロックが敷設されている歩道などに、放置自転車があったり
設置されている器物を、いたずらで壊したりするなど、意識の低い方が存在するのも事実です


「障壁をなくしましょう」、「バリアフリーにいたしましょう」などと、言ってはいるものの
障害者・高齢者だけということに、心の片隅に『わだかまり:障壁』があるのかもしれません
そこで昨今では、すべての人を対象にして
「ユニバーサル・デザイン」という言葉が使われるようになりました
それと共に、すべての人がそれぞれを『思いやる・・・・』、そんなことが期待されています
利己主義者の多い世の中、住みよい社会が訪れるのは、いつのことでしょう・・・・

2002年9月、足が軽度に不自由な方(車椅子使用:極短距離間の介助歩行は可能)の希望で
2泊3日の予定で、立山アルペンルートの旅行に随行するという、貴重な体験をいたしました
施設面では、前出の『ハートビル法』のおかげで整備され、心配はしていなかったのですが
公共交通機関があるといっても、山岳地帯ですから、当然段差は生じています
ベストシーズンを避け、出来るだけ迷惑がかからない時期を選んだつもりですが

健常者の方の目に、「障害者が自力では無理な山岳地帯になぜ来るのだ」、という
考え方や思いが存在し、どのようにうつるかということ(心配)でした


「山以上に大きな障壁があるのではないか」、という心配です
でも、これらは杞憂に終わりました
交通機関のスタッフは、優先的に座席を確保し、介助もしてくださいました
乗り合わせた一般の方のまなざしも、優しいものでした
当のご本人は、感動の3日間を振り返り、今も語られます、「皆さんに感謝、ありがとう」と・・・・
写真-上
山頂直下にある三の鎖
鎖場の上部から撮影しました
下から人が鎖を利用し
這い上がってきます
この岩場は垂直に限りなく近い
絶壁です
編集子は巻き道を通りました

写真-右
二の鎖
かなりきつい壁のような岩場です
トライアングルのような
鎖に足が掛けられず
途中からやむなく撤退、巻き道へ
進むも困難、下がるも困難でした
太郎坊宮のシンボル男岩と女岩
巾は狭い所で約80cm
石鎚山 鎖場
山行日:2002.10.15、(晴)
所在地:愛媛県西条市

石鎚山は信仰のお山です
山頂付近は絶壁で
鎖場があります

大きな鎖が垂れ下がっています
信仰の度合いを推し量るように
目の前にが立ちはだかります
木曽 不動岩
山行日:2005.11.09、(曇・晴)
所在地:長野県南木曽町

田立の滝の天河滝と不動滝の近くに
聳える約50mの絶壁
天辺には裏のほうから登れますが
今回は真下に近寄ってみました
太郎坊宮の男・女岩
山行日:2005.01.15、(晴)
所在地:滋賀県東近江市旧八日市

ご神体で、この岩の裂け目の間:を通り抜けます
後ろめたいことがあると
この岩によってつぶされるとか、いないとか・・・・
不動岩の側面:垂直の壁です
不動岩の正面
甲斐駒ケ岳の直登コース
山行日:2005.10.14、(晴)
所在地:山梨県北杜市

甲斐駒ケ岳の山頂部への取り付きです
見上げるような急勾配で
まるでのように岩が天空に続いています
山頂へは、この岩場を直接登るコースと
右に巻いてゆく巻き道コースがあります
この岩場に取り付くには
気持ちの切り替えが必要です
臆病な編集子は巻き道でした
巌立(がんだて)
山行日:2005.05.10、(晴)
所在地:岐阜県下呂市小坂町

御嶽山の山麓にあり
火山活動によりできた景観の地です
岐阜県の天然記念物にも指定されています
御嶽山の火山活動初期の
噴出物である魔利支天第六溶岩が
渓谷に沿って約17km流下しつつ形成された
いわゆる「押し出し」の
末端近くに発達した柱状節理です
写真のごとく、渓谷に直面して
懸崖をなして露出しています
写真-左:全貌
御在所岳 中道のキレットから
断崖とロープウェーを
見つめました
長野
三重
私たちはその人生において
順調なときばかりではありません
幾多のつまづきや後戻りを繰り返し
より良い人生を過ごそうと
日々を重ねています
細い道や曲がりくねった道
坂道もあれば川にぶつかることもあり
時には大きな壁にぶち当たり
進退極まることがあります
物事に執着しているときほど
その壁が高く、裾野も広くなります
自分ひとりで処理しようと
あがけばあがくほど落石も多くなり
奈落の底に引き込まれてしまいます
でも、進む道はきっと見つかります
それが知恵であり経験であり
よき友(人の和・輪)でもあります
よき友人を持つには
まず自分を磨くことから・・・・
今回の写真は「壁」を集めてみました
巌立正面の壁の表情、近年左半分が崩落しました
山呼-リスト
※ご参考までに
このコラムは
管理人のひとり言です
黒や灰色の文字は
編集子のオリジナル
カラー文字は編集子所蔵
資料からの引用です
山呼らいぶらり〜