多くの人が、いいと言われる学校に行く
いいと言われる会社に就職する・・・・
ややもすると、このような考えになってしまうのが人情です
一方、僻みやコンプレックスではなく、「いい学校、いい会社」それでどうなの・・・という現実もあります
しかし、近頃は様相が変わってきたようです
フリーターとかニートという人たちの存在です、一説には約250万人いるともいわれます
中には目的や夢を持ってアルバイトや休職している人もいるようですが、このような例外を除き
そのような人たちからすると、技術や技巧なんて次元の違うことであり
勤労そのものが義務(※)ではなくなってしまっているのかもしれません

労働の権利・義務・・・:すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ(日本国憲法 第27条)

最近の傾向として、権利を主張して義務を負わない人が増殖しているように感じます
いわゆる、自己中心人間なる人たちです
人の迷惑は知らんぷり、犯罪は多くなり、倫理観はどうなっているの・・・・
為政者は、そんな人が増えると税収が減り、社会不安が増長すると危惧しています
さらに、いま話題になっていることのひとつに、2007年問題というのがあります
 ・ 経験豊な世代が一気に定年退職するから、ノウハウの伝承や施設の需要の変化などの大変
 ・ 退職する人たちの退職金の手当てや、個人収入・税収の減少など社会的影響が大きい大変
 ・ 定年後、団塊の世代の人たち(だけにかかわらないが)の今後をどう生きるか、の問題
などが注視されています
団塊の世代(終戦後の昭和22年から24年ごろまでに生まれた世代)は、生を受けてからこのかた
ことあるごとに注目されてきた世代であり、この2007年問題の主人公でもあります
問題の中の一つであるノウハウの伝承や技術の継承などですが
2007年問題を先取りした教訓のひとつがここにあります、「伊勢の遷宮」です
遷宮の目的のひとつには、複雑で特殊な建て方をする宮大工の技術(伝統工法)の継承を
20年ごとにしないと、ベテランからの継承が十分に出来ないから、という考によるものにて
それを成すためには、日頃から後継者の育成に励んでいなければできないことだと思います
企業の経営方針や景気動向などにより、人的資源(人材)の確保をしてこなかったツケもあり
その対応に追われていますが、一朝一夕にノウハウの取得(確保)などできるもではありません
知識だけであれば、才能豊なものであれば年齢の差などは無関係ということも言えるでしょうが
技量や技巧・的確な判断となると、やはり蓄積された経験がものを言います

まじめに、ひたむきに、こつこつと、一つのこと(複数の場合も)に取り組むことによって
その道:技芸・技巧の達人になると信じて、多くの人たちがいろんな分野で精進されてきました
もちろん、時間や労力を掛けたからといって、達人になれるわけではありません
そこには、物事(仕事)にたいして、真摯に取り組む態度や地道な研鑽・探究心なども不可欠です
楽して得る、という考え方は誰しも心の片隅にあるのですが
技能や処理能力は、才能があるなしにかかわらず、ある一定水準までは到達は可能でしょうが
その上を求めるのが、人としてのあり方だと思います
   【 地道(じみち) 】  ・ 普通の速度で歩むこと
                  ・ 手堅く堅実な態度、まじめなこと、じみ ( 広辞苑 )

地道」にコツコツと(別に地味にしなくてもいいとは思いますが)
技術を磨き、技巧を極め、精緻で完成度の高いものを創り出します
困難な要求も経験を駆使し、新たに開発し更なる向上・発展を求めます
それが技術者魂であり、精神でもあります、だけれども、これは大変なことです
ニートやフリーターの存在、倫理観の欠如、個人中心主義、など、等、etc、・・・・
地道」なる言葉も、いずれ死語になる恐れが・・・・、これからの日本はどこへ行くのでしょう・・・・
阿弥陀岳 無残な林道
山行日:2004.12.18、(晴)
所在地:滋賀県米原市

この無残な林道の訳は
そう、2005年6月から10月に
かけてこの地を襲った
台風の仕業なのです
豪雨が沢をあふれ出て
道をえぐってしまった後の
痛々しい姿なのです
普段は山仕事の林道として
利用されています
阿弥陀岳登山口への
アプローチとして
約2.0kmを利用しました
帰路は霊仙山の丹生ルート
を利用しました
約1.0kmのアプローチでした
鍋倉山 一里塚
山行日:2004.07.03、(晴)
所在地:福井県今庄町

今庄町役場に駐車し
一里塚があると聞いて
旧北国街道を湯尾峠に
向かって進むとありました
築山などその面影はなく
標識が立つだけでした
この道は鍋倉山〜藤倉山
縦走のアプローチにあたり
駐車場から約1.5kmの所に
登山口があります
当の一里塚は、登山口から
さらに約1.0km先にあります
すなわち
道草をしたという訳です
綿向山 アプローチ
山行日:2005.04.09、(晴)
所在地:滋賀県日野町

農道が舗装道路から
未舗装道路(ダート)に
変わるところです
前方の山裾を約1.0km
進んだ所に登山口があり
駐車可能なスペースは
前方にも多少あるのですが
綿向山から竜王山への
縦走となるため
登山口から遠く離れた
駐車場を利用しました
上高地 梓川沿道
山行日:2003.07.27、(曇)
所在地:長野県松本市安曇

上高地を流れる梓川と
徳沢の合流点付近から
常念岳方向を眺めました
遊歩道は梓川に沿っています
徳沢から河童橋まで約5.0km
延々と歩くことになります
また
1986年には奥穂高岳の帰路1987年には槍ヶ岳の往復に
無心に歩いていたことを
思い出します
いずれの山行もただ一人で
みたいな
今日のことば
八ツ尾山 アプローチ
山行日:2004.12.02、(晴)
所在地:滋賀県多賀町

八ツ尾山へはいくつもの
登山ルートがあります
建物の所もルートがあります
今回のコースはその先の
北東のルートからです
尾根を東から西に
縦走するため
帰路は別コースになります
ために駐車場は
その中間を選びました
日に映える(写真は夕日)
メタセコイヤ越しに尾根を見上げ
気持ちを高揚させながら
登山口までの約1.5kmの
舗装道路を進みます
閑話
山行で言うアプローチとは
登山口や登山道までの取付、交通機関の終点や
駐車場から山登りが始まる地点までの行程をいい
アクセスは
登山口までの入山方法や交通機関を指していい
概して、行き道の場合を評して
アプローチが長いとか、単調とか表現いたします
帰り道は違う道を選びたいのですが、車利用時は
アプローチと同じところを戻る場合が多いようです
津田山 竹林の道
山行日:2004.01.03、(晴)
所在地:滋賀県近江八幡市

駐車場から登山口までは
直近の100m
帰路は約4.0kmでした
両側が竹藪で囲われた
未舗装道路(ダート)で
穏やかな新春の一日でした
アプローチは遊歩道や林道
車道など、さまざまですが
できるだけ往きと帰りは
違う道を通りたいのが人情
たまには車2台で
入り口と出口に車を置き
メンバーを搬送して・・・・
509版:平成17年6月2日 木曜日
地  道
屋久島 軌道敷  (写真右)
山行日:2002.04.22(曇/雨)
所在地:鹿児島県屋久島

屋久島の縄文杉に会いに行く道中です
人の手が入っているということでこの区域は
世界自然遺産に選ばれている屋久島の中で
除外されている区域です
軌道敷(トロッコ道)でもあり、山登りが始まる地点
までのアプローチとして取り扱いました
軌道の中央に敷設されている歩み板を踏みしめ
朝もやの中、なが〜い道のりを・・・・
秦川山(松尾寺山)
     宇曽川ダム階段
山行日:2004.06.02、(晴)
所在地:滋賀県秦荘町

ロックフィルダムの
点検用階段です
駐車場から
登山道取り付きまで約2.0km
ここはその中間点にあたり
道路を通らずに
コースに変化を与えるため
この階段を選択しました
パーティーを組んでいたので
先頭と殿(しんがり)は
相当開いてしまいました
山登りも、技術の取得と同じで
「地道」な行為かもしれません
長いアプローチや急勾配の所等では
一歩一歩の積み重ねで
困難を克服し、前進します
しかし風景が同じで、長い道のりや
起伏のない単調な地道では
歩くことにも飽きてしまいます
石につまづいて、怪我などが起こる
可能性が高くなる場合もあります
山歩きでは退屈な一歩一歩ですが
鳥のさえずりや沢の流れに癒され
風の薫りをかぎ、野辺の花を愛で
辛い道のりを愉しみに転換します
それは「地道」に歩き続ける褒美です
そして来られてよかった
来てよかったと達成感に浸ります
今回は「地道」にちなみ
アプローチに注目をしてみました
山行に見る 山のアプローチ
一緒にいってみたいなこんなとこ
山葵の山行まっぷ
印の県に「目的地」があります
県名
福井
長野
鹿児島
滋賀
山呼-リスト
※ご参考までに
このコラムは
管理人のひとり言です
黒や灰色の文字は
編集子のオリジナル
カラー文字は編集子所蔵
資料からの引用です
山呼らいぶらり〜