【 竜頭蛇尾(りゅうとうだび)】 (あたまは竜で尾は蛇の意)
  最初の素晴らしい勢いが最後はまったくなくなること
  出足は素晴らしく、終わりはつまらないこと。頭でっかち尻すぼみ        ( 広辞苑 )

そもそも
【 龍 (りゅう)とは
  
天龍八部衆の一で、仏法を守護する神とされている
  天龍八部とは、天・龍・夜叉・乾闥婆(けんだつば)・阿修羅・迦樓羅(かるら)
           ・緊那羅(きんなら)・魔喉羅伽(まごらか)
  龍は、梵語のナーガを訳したもので、大海・池沼または虚空中に住み
           大雲をおこし、大雨を降らせ、大雷光(いなずま)を放つなど
           神秘的な威力を持つと信じられている想像上の動物
  インドでナーガは蛇を指し、頸部にかさ状のふくらみをもっているということから
           コブラのことであろうといわれている
  中国では、鳳(ほう)・麟(りん)・亀(き)とともに四霊(四瑞)の一つに数えられている
  仏教神話には、天龍八部衆のほかに、仏教の教えを聴聞し、仏教を保護する八大竜王
           難陀・跋難陀(ばつなんだ)・沙羯羅(しゃから)・和修吉(わしゅきち)
           阿那婆達多(あなばだった)・魔那斯(まなし)・優鉢羅(うはちら)があり
           龍神と呼ばれている
                                   ( 小学館 暮らしの中の仏教語 )

よくスタミナ不足などといいます、スポーツの試合などで、出足は好調なのですが
試合が進んでゆくと、当初の勢いがなくなり、最後は相手に翻弄されてしまいます
そして解説には、「もうすこしだったのに、善戦した、よく頑張った」と形容され、慰められます
当の本人にしてみれば、実力差もさることながら明らかな練習不足と体力不足とわかっています
その批評に苦虫をかみしめます、だから練習を重ねます

肉体作業の場合も同じです
はじめるときは快調に仕事がはかどります、暫くすると、腕が重くなってきます
そして急にペースがダウンし、周囲の人から「遊んでるんとチャウゾ〜」と、どなられます
当然、まわりの人は最初から飛ばしすぎとわかっていますから、本気でしかりはしません
その後はペース配分を考え、仕事のコツを覚え、他の人に遅れをとらないように努力します
登山の場合だってよく似たことが起こります、登山口から軽やかに出発したものの、足が重くなり
胸突き八丁になるとアゴがあがってしまい、足があがりません、腕時計さえ重く感じます
当初の勢いがなくなってしまいます、完全なスタミナ不足でペース配分のあやまりです
だから、普段から体力の維持に努め保持を心がけます


私たちは、いろんな失敗や挫折を繰り返しながら、経験を積み、実績を積み重ねてゆきます
そして時には、初めの頃の自分を思い起こしながら(初心に返り)、また精進をいたします
向上心、ひた向きさだけでは物事は成就いたしません
廻りの方の励ましやアドバイスも、素直に受ける真摯な心も必要です
人はひとりでは生きてゆけません、多くの人と知り合い、仲間をつくり、友達となり
人のために、自分が何ができるかを考えます、そのために山にも登れば、映画も見ます
いい人生でありたいために・・・・(と、だめな自分に言い聞かせています、自戒をこめて・・・・)
鬼ヶ岳の龍蛇木
山行日:2004.09.15
所在地:福井県武生市
野坂岳の龍蛇木、山行日:2004.09.25
所在地:福井県敦賀市
恵那山の龍蛇木
山行日:2004.11.05
所在地:長野県阿智村

一瞬
蛇かと見まがう形状の枝振りです
目の前に突然現れ
疲れた体にカツを
入れてくれたのも事実です
竜ヶ岳
山行日::2003.08.22、(晴)
所在地:三重県大安町

治田峠分岐からの山頂
登山道がシュプールのように
蛇行して見えます
山頂部は
ご覧のようになだらかで
名前の龍からは
連想もできない山容です
県名
印の県に「目的地」があります
山葵の山行まっぷ
一緒にいってみたいなこんなとこ
山行に見る 山に棲む龍
岐阜
三重
京都
福井
長野
龍は想像上の動物といわれます
蛇のような胴体に足をはやし
顔は牙を剥き出し
頭には角を生やして
立派な髭を風にたなびかせて
荒天の中をうねりながら
飛び回ります
現実には仏寺の天井に描かれてあり
想像上でありながら
現存するかのように
私たちに感じられます
干支の中にも「辰」として存在し
別格のような存在です
今回の特集は「龍」を取り上げています
最初の勢いがなくなるという
情けない話でしたが
山行で見る「龍」から
私たちは元気・活力をもらいます
みたいな
今日のことば
天龍寺 庭園
山行日:2003.03.10、(曇)
所在地:京都市右京区

京都の名刹、嵐山にあります
法堂の天井に
雲龍が描かれていることでも
知られています
※仏寺の堂の天井に
 雲龍を描くのは
 一種の火災に対する防御
 の意味を持つといわれます
 田舎の住宅の屋根に
 「水」と書かれているのも
 その延長線上にあります
434版:平成16年11月18日 木曜日
竜 頭 蛇 尾
南宮山の龍蛇木
山行日:2004.03.09、(晴)
所在地:岐阜県垂井町

関ヶ原の東南部
南宮山山中で見かけました
その形は
龍のようでもあり
蛇のようでもあります
私は
これを称して
龍蛇木(りゅうだぼく)と
命名してアルバムにしています
それにしても見事なものです
山呼-リスト
※ご参考までに
このコラムは
管理人のひとり言です
黒や灰色の文字は
編集子のオリジナル
カラー文字は編集子所蔵
資料からの引用です
山呼らいぶらり〜