【 錦秋多佳日(きんしゅうかじつおおし)】
  山は紅葉で錦のように美しく深まっている。空は晴れ、清々しい日である
  そのような素晴らしい日が続く。
  【錦秋(きんしゅう):にしき織りなすもみじの秋。賑やかではあるが、春の華やかさはない
              しっとりと落ち着いた秋の風情】         
                                         ( 淡交社:禅語大辞典 )

秋も深まり、北のほうから紅葉の便りが届きます
また、山上から麓へと紅葉が駆け下りてきます
山好きの私たちだけでなく、ほとんどの方が色づく山野の景色の虜になります

【紅葉(こうよう):秋に葉が紅色に変わること
           葉の細胞の液胞中のアントシアンが増し、葉緑素が分解するためにおこる】
【紅葉・黄葉(もみじ):秋に木の葉が赤や黄色に色づくこと】
【黄葉(こうよう):秋に葉が黄色に変わること
          葉の葉緑素が分解し、黄色色素(カロテノイド)が残るためにおこる】
                                          ( 広辞苑 )
 紅葉がより美しくなる条件としては
  1.夜間の急激な冷え込み
  2.大気の乾燥による地中水分の減少
  3.直射日光の強さ
 といわれています
 特に、山々では、急激な冷え込みにより、種々の木々が一斉に紅葉/黄葉し
 「錦秋多佳日」というような言葉で、人々の心を虜にします

他に次のような言葉もありました
【錦彩(きんさい):にしき織りなすもみじの色どりが、あざやかに目を奪って輝く。秋の情景】
【錦繍(きんしゅう):錦と、刺繍を施した織物。美しい紅葉・花などのたとえ】



清少納言の「枕草子」(春はあけぼの・・・夏は夜・・・秋は夕暮れ・・・冬はつとめて(早朝)・・・)
道元の言葉(春は花、夏ほととぎす、秋は月、冬雪さえてすずしかりけり
などなど・・・・
私たちは、四季折々の風情を楽しむことができます
花鳥風月(天地自然の美しい景色)を愛でることができます
それも、みんなに等しく
美しい自然、いつまでも残したいものです
こんな歌「もみじ」と共に・・・・
   ♪秋の夕日に照る山紅葉(やまもみじ)、濃(こ)いも薄いも数ある中に
     松をいろどる楓(かえで)や蔦(つた)は、山のふもとの裾模様(すそもよう)
         ♪渓(たに)の流(ながれ)に散り浮く紅葉、波にゆられて離れて寄って
           赤や黄色の色様々に、水の上にも織る錦
【錦繍山頂月(きんしゅうさんちょうのつき)】
  山は紅葉で錦のように美しく深まっている、その山の上に月がのぼっている姿。自然の妙景

そんな言葉通りのシーンを見つけました。朝の月で、若干趣は変わりますが
月には変わりありませんので、余り固いことを言わないでくださいネ
恵那山
山行日:04.11.05、(晴)
所在地:長野県阿智村

恵那山広河原にて
山の上に小さく白く光るものは
朝日に輝く月です
その直後
月の右横を飛行機が
上から下へと飛んでゆきました
善峰寺
山行日:02.11.19、(晴)
所在地:京都市右京区

西国三十三所20番札所
錦織りなす景色です
県名
印の県に「目的地」があります
山葵の山行まっぷ
一緒にいってみたいなこんなとこ
山行に見る 山燃ゆる
岐阜
長野
京都
石川
みたいな
今日のことば
白山スパー林道
山行日:04.11.02、(晴)
所在地:石川県吉野谷村

国見台展望所からの
展望です
山頂附近はもう冬支度です
四阿山山麓
山行日:04.10.18、(晴)
所在地:長野県真田町

群馬県境の
鳥越峠から約1時間
山がもえていました
もう少し高度をあげると
浅間山が見えてきます
433版:平成16年11月11日 木曜日
錦秋多佳日
鳥越峠
山行日:03.11.01、(晴)
所在地:岐阜県坂内村

あと少しで峠です
奥の山陰は
金糞岳の山系です
奥山に
  もみぢ踏みわけ鳴く鹿の・・・・
      (猿丸太夫「古今集」)

晩秋の頃
山路を歩いていると
この詩が思い起こされます
日が当たっている場合は
「すご〜い」などと
言いながら愛でているのですが
雲に陽光がさえぎられてくると
秋の深まりを感じてしまいます
しかし、赤色効果というのでしょうか
赤や黄色の秋色に包まれると
気持が高揚してまいりますから
不思議です
今回は、アルバムから
気持が高揚する(もえる)
シーンを集めてみました
山呼-リスト
※ご参考までに
このコラムは
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カラー文字は編集子所蔵
資料からの引用です
山呼らいぶらり〜