今日のことば
323版:平成15年8月26日火曜日
行 雲 流 水
【 行雲流水 】(こううんりゅうすい)
     字義は平易で、「
雲は行き、水は流れる」ということです
     雲も水も、絶えず流れてとどまることがありません
     この停滞のない状態、無心無相で自由自在の境地
     これが「
行雲流水」です
     禅の修行僧のことを「雲水」といいますが
     それは、修行僧は
     この雲や水のごとくに、何ものにもとらわれない
     自由な心でなければならない
     というところからきています
                      禅語便利帳(主婦の友社)




      私たちは
      いえ、私は、よく物事に執着します、こだわってしまいます
      これが、なくなったら困る
      これは、こうあるべきだ、こうでなければならない
      など、など・・・・

      執着することによって、大局を見失い
      企画が失敗に終ったり、人間関係を悪くしたり
      事物を失ったりしてしまうことが、よくあります

      たとえば
      陶器のお茶碗がここにあります
      大変、高価で貴重なものです
      われてしまいました
      あなたは、どうしますか
      大半の方は:いえ、私は
      「形あるものはこわれる、お茶碗は割れるものだ」
      と、頭で考えて、壊した人を慰めます
      しかし、
      心の内では、「残念なことをしてしまった」
      と、別の気持(思い)が行き交います
『普勧坐禅儀』
禅僧のように修行のできていない者にとって「何ものにもとらわれない」、
「捨て去る」ことなどできるものではありません
ただ、無心になることはできるかもしれません
無心:一生懸命になる、と言われるごとく
雑念をはらい、そのことだけに心を向けていると
いい結果がでることもあります
スポーツ選手がよく行う「イメージト・レーニング」も
その考え方の一つだと思います
(ただ、その他のものは、目に入らなくなる弊害がありますが)

私は、山野をよく歩きます
先日、山行スタイルで、林道を歩いていました
道路工事中の人と言葉を交わしたときに
「山歩きて、おもしろいかネ!」て、問われました
とっさのことで、言葉を見失い
つい、「しんどいですよ!」と、言ってしまいました
「おもしろいです、楽しいですヨ」とは、言えませんでした
事実、山行は、「つらくて、苦しいものです」
歩きつづけていると、やがて体力の限界がやってきます
「何故、こんなことをしているのだろう」
「もう、なにもいらない、歩くのをやめたい」
ついには「・・・・」、なにも考えられなくなってしまいます
肩書きや学歴など何の役にも立ちません
(大事だと思いつづける人は、こんなことはしないかもネ)
(学力は大事ですケド)

何も求めない、ただ、歩くだけの自分がそこにあるだけです
只管に歩きつづけます(気力が歩かせてくれる)
ただ、ひたすらに・・・・

そのとき、目の前に、一筋の雲が流れていくのが見えてきます
山頂です、オアシスです
歩きつづけたその先に
最初は求めていたが、途中で求めるのを止め(こだわりを捨て)
無心に:一生懸命に続けることの結果として
ありのままの「自分」が見つけられます

私は、山野によく行きます
帰宅してから、達成感、充実感、満足感がふつふつと、湧いてきます
明日への活力がみなぎってきます
しばらくすると、執着心、物欲、こだわりの心が戻ってきます

そこでまた、「無心」を探しにでかけます
すこしずつ、成長しながら(経験を積みながら)・・・・

行く雲は雨を呼び、雨は川となって、大海に流れ出る
流れる水は雲となり、雨となって、また川になる
人生テ、不思議なものですネ
京都
同上橋床の詳細
増水して
橋桁まで水が達すると
全長を八分割してワイヤーで連結された橋 床が流れる
橋床は、橋桁に
片方だけが
つながれているため
流失することはない
減水後復元される
(03.04.08 第6版に掲載) 
京都府八幡市
木津川に架かる上津屋橋
通称:ながれ橋

多くの観光客が訪れます
(03.04.08 第6版に掲載)

台風10号では通行止めになったと新聞で報じられていました
流れなかった橋桁

台風10号の増水の
「仕業」デス

橋桁のところまで
水位があがった
ということですから
相当な水量だったのですネ
前出の橋の(前方の集落)
約500mほど下流に
あります
おなじ構造です

流されても流れない橋
人々の英知が
凝縮されているんですネ
流されない「流れ橋」です
角材(橋桁)が
大量の水で流され
両岸近くに止まっています
水量が少なくなった所で
復旧されます

これは、03.08.09の台風10号の増水の「しわざ」によるものです
08.25 現在、まだ復旧されていません
滋賀県多賀町を流れる
芹川に架けられています

角材(橋桁)の両端に
ワイヤーが取り付けられ
増水で橋桁が流されても
「流されない」ように
工夫されています
とてもきれいな清流です
夏、子どもたちが、ここでよく水遊びをしています
「行雲流水」
雲も水も、絶えず流れて
とどまることがありません
この停滞のない状態
無心無相で自由自在の境地

山野に降った雨は
川となって大海にでます
人々は川を渡る手段として
橋を架けて来ました
最初は一本の丸木橋
川幅が広いからと吊橋
橋が流されるからと流れ橋
などなど・・・・

人々は英知をかけて
川に応じた橋を架けて来ました
前回に続き、山行で出会った
数々の橋の内
今回は「 ながれ橋 」に
焦点を当ててみました
ながれ橋:流されない橋
滋賀
いってみたいなこんなとこ;山行や旅行
みたいな
山葵の山行まっぷ
印の県に「目的地」があります
県名
山呼-リスト
※ご参考までに
このコラムは
管理人のひとり言です
黒や灰色の文字は
編集子のオリジナル
カラー文字は編集子所蔵
資料からの引用です
山呼らいぶらり〜
滋賀県高島市朽木小入谷
山行日:2007.05.23、(晴)

針畑川の支流にかかります
滋賀/福井県境にある
百里ヶ岳山系を分水嶺とし
安曇川の
源流部にあたります

ロープ
大雨で水位が増すと
橋げたが流れるが
ロープで流れないように

流れるけれども
流されない橋
上流から
下流から
橋脚右岸から