形式による分類
形  式 種  類 特徴等・参考写真
吐水龍 鋳造
半身
単頭龍 鋳造された龍半身の最も一般的なもの、頭部もしくは半身部分が多い


松尾寺
奈良県大和郡山市 
松尾山神社
奈良県大和郡山市 
双頭龍 鋳造龍の吐水口が二ヶ所ある、並んだものや向かい合ったものがある
     
     
複頭龍 鋳造された龍の吐水口が三体以上あるもの

九頭竜神社
神奈川県箱根町
鋳造
装飾
立 龍 鋳造された龍が立ち上がった姿のものや装飾されたもの



成相寺
京都府宮津市
圓教寺
兵庫県姫路市
近江神宮
滋賀県大津市



57番札所:栄福寺
愛媛県今治市
66番札所:雲辺寺
徳島県三好市
88番札所:大窪寺
香川県さぬき市
這 龍 鋳造された龍が這っている姿のもの



南宮大社
岐阜県垂井町
金剛輪寺
滋賀県秦荘町
清水寺
京都市東山区



最上稲荷-01 
岡山県岡山市
市場稲荷-02 
岡山県岡山市
法隆寺西院
奈良県斑鳩町
石 造 龍 石で刻まれた龍の吐水口、頭部もしくは半身が主


総持寺祖院
石川県輪島市
足羽神社
福井県福井市


日吉神社
滋賀県八日市市
沙沙貴神社
滋賀県安土町


伏見稲荷-三徳社
京都市伏見区
伏見稲荷-大杉社
京都市伏見区
陶器製龍
閑谷学校-閑谷神社
岡山県備前市
吐水神獣
三尾神社
滋賀県大津市

伏見稲荷大社-眼力社
京都市伏見区



気比神宮
福井県敦賀市
常宮神社
福井県敦賀市
兵主大社
滋賀県中主町

   
意冨布良神社
滋賀県木之本町
   

淨信寺
滋賀県木之本町
唐獅子
03番札所:金泉寺
徳島県板野町
その他
吐水口
金 剱
伏見稲荷大社‐御剱社
京都市伏見区
水瓶龍
法隆寺西院
奈良県斑鳩町
鳳 凰
法隆寺東院
奈良県斑鳩町

須賀神社:吐水口
滋賀県西浅井町
木溝・箱

伏見稲荷-薬力の滝
京都市伏見区
伏見稲荷-熊鷹社
京都市伏見区
竹 筒


永源寺:洗耳水
滋賀県永源寺町
伏見稲荷-御膳谷
京都市伏見区
伏見稲荷-薬力社
京都市伏見区

小國神社:吐水口
静岡県森町
石擬態

 
 
與志漏神社:吐水口
滋賀県木之本町
小諸城址懐古神社
長野県小諸市 
鬼押出し園観音堂
群馬県嬬恋村
 
石 鈴
伏見稲荷-奥社
京都市伏見区
菊紋石溝
伏見稲荷-中之社
京都市伏見区
石 溝

 
永源寺:飛泉水
滋賀県永源寺町
伏見稲荷-田中社
京都市伏見区
 
水 盤 石 造
 
西教寺:茶屋
滋賀県大津市
 



31番札所:竹林寺
高知県高知市
泉涌寺-月輪陵
京都市東山区
泉涌寺−御座所庭園
京都市東山区
金 属
 
大佛寺:龍水鉢
富山県高岡市 



三井寺観音堂:水鉢
滋賀県大津市
永源寺:水鉢
滋賀県永源寺町
青岸渡寺:水鉢
和歌山県那智勝浦町



泉涌寺-御座所縁側
京都市東山区
成相寺:鉄湯船
京都府宮津市
圓教寺:水鉢
兵庫県姫路市
陶器
方広寺:手水鉢
静岡県浜松市
手水舎 木 造

方広寺:手水舎
静岡県浜松市
西教寺:手水舎
滋賀県大津市
石 造

02番札所:極楽寺
徳島県鳴門市
日吉大社西本宮
滋賀県大津市
     
山聲-TOP
山聲:手水舎紀行
社寺探訪で出合った手水舎・吐水口の表情
手水舎(ちょうずや・ちょうずしゃ・てみずや・てみずしゃ)は、参拝者が「身を浄める※」ために手水を使う施設のこと。水盤舎(すいばんしゃ)とも呼ばれます。手水舎は、神社、寺院の参道脇または社殿脇に置かれ、参詣者が手や口を漱ぎ清めます。多くの手水舎は、四方転びの柱が用いられ、四方吹き放しとなっており、その中に水盤が据え付けられ、柄杓が置かれており、それを使用します。柄杓にすくった一杯分の手水(ちょうず)を使い、一連の所作を行い、聖域に入ります。
手水の起源は、神道に由来し、聖域を訪れる際に周辺に流れる河川の水や湧き水で身を清めていたことにはじまります。その名残は、伊勢神宮の御手洗場などで見られます。時代が変化するにつれ、河川の水質が汚染され、清流や湧き水の確保が困難になったことから、それに代わる施設として手水舎が併設されるようになっていったともいわれます。          (Wikipedia)
 ※「身を浄める」:罪穢(ざいえ:つみけがれ)を祓う禊(みそぎ)の簡略化と考えられます。

手水舎にある水盤に、水を送る役目として龍頭などが置かれ、その口から水が流れ出ます。この龍のことを「吐水龍」と呼ばれます。龍(青龍)のほかにも、亀(玄武)、虎(白虎)、鳳凰(朱雀)といった「四神」や、鹿、牛、蛙・・・などの神獣の場合もあり、「吐水口」 と総称します。

龍は、水を司る神様と考えられています。その口から吐き出される水は、すなわち神様・仏様の水です。「吐水口」は、龍の他、形や表情、素材などが社寺ごとに工夫が凝らされ、興味深いものとなっています。
これまでの社寺探訪で見かけた「手水舎」・「吐水口」に焦点をあてて紹介させていただきます。