みかみさんざん-じゅうそう ルート 森林センターP(9:30)〜三上山頂上(10:30/10:45)
〜北尾根分岐(11:15)〜妙光寺山頂上(12:45)
〜田中山〜旗振山(14:15)〜田中山〜P(15:15)
三上三山-縦走 シュミレーション
地  域 25e:野洲/北西 概要 三上三山は、三上山(標高:432m)を南にして、妙光寺山(標高:267m)、北に位置する田中山(標高:293m)を指して呼ばれます。旗振山(標高:283m)は、田中山の双耳峰の位置関係にあり一つの山とみなしましたが、名目的には三上四山となります。三上山を盟主として、野洲川の北側に山塊を連ね、琵琶湖との間に野洲川の扇状地がひろがります。三山は、北尾根と称する見晴らしのいい尾根で連なっていて、20〜30mのアップダウンが繰り返しあり、縦走を完了すると、体力の消耗度などにおいて、標高:約1,000mの山を登っているような感じです。山麓には神社仏閣などが多数ある信仰の聖域でもあり、古より拓かれた地域で、銅鐸や鏡など埋蔵文化財の出土もあり、歴史に彩られた典型的な里山です。尾根への登り口がいたる所にあり、その日の体調に合わせて距離・ルートを調整できます。トレーニングに良し、ハイキングに良しのコースです。
Mapion 滋賀県野洲市
標  高 432m/140m=292m
距  離 約8.0km、斜度:max29°
体力度 49P、☆☆
山行日 2006.02.13、(晴)
形  態 日帰り、2名
時  間 所要05:45/歩行04:35
アクセス 自家用車、01:20
備  考 ヤセ尾根ザレ滑りやすい
ルート・シュミレーション はこちらから
旗振山
  ↓
田中山
  ↓
観望峰
  ↓
鏡山
 ↓
閑話
江戸時代末から明治時代にかけて、大阪・堂島の米市場での相場が、毎日旗を振って暗号でリレー形式に伝えられました。ルートのそれぞれの中継地を旗振り場・旗振り山・相場振山などと呼ばれ、今にその名をとどめています。
江戸時代から大正初期に電信が普及されるまで、そこでは畳一帖くらい大きさの旗を振り、大阪堂島の米相場(米の値段)を各地に伝達していました。堂島の米取引所は、享保15年(1730年)の幕府公認以来、食管法により米が統制になった昭和14年(1939年)までつづきました。当時は、諸藩も武士個人も米問屋などを通じて換金しなければ、必要な物資をまかなえませんでした。堂島で定まったレートは、あらゆる物価の基準になったのも当然の成行きです。こうした背景から、諸国の米業者や商人たちが、米相場を一刻も早く知りたがるのは当然で、その要求から「旗振り通信」は生まれました。速さでは飛脚の比にならず大阪〜広島間をわずか40分程で伝えられたといわれます。

現在では、マイクロウェーブや光通信網が張り巡らされ、瞬時のうちに情報が伝達されます。人々の願望から生まれる発明に停滞はありません・・・・
東側の道路から
妙法寺山と田中山の鞍部を見つめました、
鞍部を進むこと約5kmでJR野洲駅に至ります
観音峰を経て東側山麓に降り立ちました
希望が丘の西ゲート前にあたります
旗振山の大岩から南側を見つめました
前方に大きく波打っている山並みが妙光寺山です
その奥に、どこにいてても秀麗な三上山です
田中山山頂から旗振り山を見つめました
山麓には肥沃な湖東平野が広がっています
その昔、この山塊が平野部に突き出している所から、遠方からも視認しやすく
そのため、旗振り信号の中継地点として重要な所でした
旗振山の山塊です
とんがり帽子の岩が
林立しています
旗振山(はたふりやま) 標高:280m
 旗振山は、別名:相場振山とも呼ばれ、江戸時代に大阪堂島の米相場を彦根に向かって、小関山※(大津市)→安養寺山(栗東市)→田中山→小脇山(東近江市)→荒神山(彦根市)と伝えるために、旗を立てたことによると伝えられています。また山頂は、田中山の西側の峰続きにあり、遠くからは双耳峰のようにみえます。登山道も田中山と同じルートを使います。山頂北側には、北山麓にある銅鐸博物館への分岐が延びています。※小関山は逢坂山(別名:相場山)の別名ではないかと思考します
田中山山頂から北方向(近江八幡の方向)を見つめました
湖東平野が広がっています、その先端は琵琶湖です
かなたにぼんやり浮かぶ山塊は、長命寺山・津田山(奥島山)などです
田中山の頂上です
三等三角点があります
カメラは東側を向いています
観望峰から
南西方向の展望です
妙光寺山の峰を捉えました
山裾の先端は
大岩山古墳があり
銅鐸が出てきた所です
急勾配を登っていくと
岩の露出した峰にいたります
観望峰といわれるピークです
見晴らしが
すこぶるいい所です
田中山(たなかやま) 標高:293m
 田中山は別名:かぶと山(甲山、かぶと(務+下に)山)とも呼ばれています。三上山から北尾根伝いに延びる先端にあります。数年前に、大きな山火事があったために、山肌が白くなっています。そのため、里山では珍しい360度の展望がみられます。登山口は西の野洲中学、東の希望が丘西ゲートが一般的です。山頂の西側に観望峰(標高:230m)があり、北尾根を縦走してきている身にとっては、きついアップダウンですが、展望を楽しみながら歩くことで、気分を紛らわしてくれるでしょう。
視線を南に向けると三上山が木の枝の上に浮かんでいます
本当に綺麗な富士型です
妙光寺山への分岐に
差し掛かりました
尾根道は風化した岩石が
ザレ状になっているところもあり
低山だからと言って
甘く見ていると
とんでもないことになりますョ
尾根路から見る妙光寺山です
中央の少しだけ盛り上がっているところが頂上です
四阿展望所
   ↓
三上山山腹から尾根道に入る直前の樹間からみた出発点の森林センター
前方の尖っている山は鏡山です
妙光寺山(みょうこうじさん) 標高:267m
 妙光寺山は、三上山の北西にあり、北尾根から張り出した形で位置しています。山頂は、樹木に覆われ展望はありません。その山頂には、室町時代の永享年間(1429〜1441)に築城された三上城(三上氏:近江守護の観音寺城主六角氏の重臣)があったと言われています。また山麓の大岩山古墳には銅鐸が出土しています。北尾根分岐から山頂の間の鞍部から北に降りる登山道があり、この中腹に磨崖佛もあります。歴史と信仰に包まれた里山です。
標高:330m付近、勾配がきつくなってきました
右上は急勾配の健脚コース
左方向には緩勾配の一般コース
右上のコースを選択しました
伝説:そのU
むかし、琵琶湖が出来たとき、それを掘った土で富士山が作られ、残った土で三上山が作られたという伝説もあるようです。
下りは
緩勾配のコースを選んだのですが
なんと鎖場です
この箇所だけでしたが
楽はさせてもらえません・・・・
頂上です
樹木に覆われ展望はありません
明るい方向からは
西側山麓の
御上神社からのコースが
延びてきています
展望台から西側展望
今回山行の出発点となった
森林センターです
駐車場をこの近くに求め出発
撮影日:2006.02.13

01 カエデ枯木
02 カエデ トンボ
03 カエデ トンボ
梅の花かと思いきや:3枚
三上山山中にて
(滋賀県野洲市)
旗振山と田中山そして観望峰(2枚合成)、北尾根、妙法寺山分岐の少し北側からの山容
旗振山から
田中山を見返りました
尾根の間から
菩提寺山・阿星山が
見えています
頂上の大岩の反対面です
この岩に旗を立て信号所としたのでしょうか
旗振山の頂上
山頂付近から
南側を見返りました
三上山から手前の岩まで
こぶのような凸凹の尾根を
進んできたのが
解っていただけると思います
中央の小さな山塊は菩提寺山
その背後に聳えるのは
阿星山です
左横の枯れ芝色の所は
希望が丘です
観望峰(標高:230m)
前方には田中山と旗振山が
仲良く峰を並べています
山肌が白いのは
数年前に山火事があった
その傷跡です
植林が進められていますが
元の姿に戻るのは
いつのことでしょうか
ここに限らず
あちこちで見かける風景です
気をつけたいものです
観望峰からの東側展望
丘陵地を含め
枯れ芝色の所の一帯は
希望が丘文化公園です
編集子も青年時代の頃
多くの仲間と共に歌い
語らい、夢を育んだ所です
感慨深い想いがよみがえり
しばし佇んでいました
中央の奥にのぞいている峰は
十二坊(岩根山)です
妙光寺山との鞍部から
西に100mほど下ると
田中山へ登り口があります
進路を北に進めます
快適な尾根歩きも終盤に差し掛かりました
田中山との鞍部です、左から降りてきました
樹木に囲まれた妙光寺山山頂です
この山頂には、その昔三上城があったといわれます
分岐から妙光寺山に進むと
北の方向に
緑のない山が見えてきました
松の枝の間に
のぞいているのが田中山
左の峰は旗振山です
尾根道にはこのような崖もあります、ロープあり
くぐり岩です、1.8mほどの高さで積み上げられた岩の造形です、その岩を潜ってゆきます
尾根道の前方を見つめました
山腹に四阿展望所があります
標高:310m付近
三上山登山道と
北尾根縦走路の分岐です

三上山山頂から降り
中央の路を暫く進み
尾根道にはいります
森林センター敷地から見る三上山
今日はいい天気になりそう
近江富士花緑公園の登山口
木立の中を進んでゆきます
裏道コースの登山道です
南側ピークを経て
神社登山口にいたります
頂上は左奥にあります
三上山(みかみやま) 標高:432m
  三上山は、湖東平野の独立峰で、低山ながら「近江富士」とも呼ばれる里山で、別名:御上山、三神山、御神山とも言われます。山麓の御上神社の神体山として信仰を集めた山で、伝説も多く、「俵藤太(たわらのとうた)の百足退治」はことに有名です。登山ルートはいくつもあり、西の御上神社側と、東の花緑公園からが一般的です。頂上付近は岩場で少々急ですが、西側の展望はよく、琵琶湖の南湖や比叡山系・金勝アルプス・湖南アルプスなどが見え、疲れをいやしてくれることでしょう。
頂上から西側に
少し下がったところに
展望台があります
琵琶湖南湖をはじめ
比叡山系、湖南アルプス
金勝アルプス等の山並みが
展開しています

展望を満喫したら
もと来た道を少し降り
妙光寺山に向かいます・・・・
歩ッ歩ッ歩:山もゆる、一歩一歩の山あるき
山聲-TOP
山悠遊-滋賀湖東