歩ッ歩ッ歩:山もゆる、一歩一歩の山あるき
なんぜんじねじりまんぽ 概要 南禅寺の「ねじりまんぽ」は、地下鉄蹴上駅の北側、山上通り沿いに並行して続く蹴上インクラインの下を通り抜けて南禅寺へと向かう歩行者専用の隧道(トンネル)です。『ねじりまんぽ』の真上には蹴上インクライン(傾斜鉄道)があり、『ねじりまんぽ』は、その重さに耐えられる構造として、トンネル内壁の煉瓦を斜めに巻き、トンネル自体もインクラインと直角にならないように、斜めに掘られています。そのため『ねじりまんぽ』と呼ばれています。
南禅寺ねじりまんぽ
地  域 26:京都東北部/南西S
Mapion 京都市左京区南禅寺福地
山行日 2023.03.24、(雨/曇)
「陽気発処(ようきはっするところ)」は、集中して物事に挑めば何事でも成し遂げられるという意味で
「陽気の発する処、金石も亦透る、精神一到何事か成らざらん」という中国宋代の書物「朱子語類」から採られているといわれます。
「ねじりまんぽ」案内板、※写真をクリックすると拡大
南禅寺側入口
アーチ部の煉瓦が斜めに積まれています
「陽気発処(ようきはっするところ)」
「雄観奇想(ゆううかんきそう)」は、漢詩の一部で「見事な眺めと優れた考え」という意味
「ねじりまんぽ」とは通称であり、正式には斜拱渠(しゃきょうきょ)・斜アーチと呼ばれています。通常、拱渠(きょうきょ)等のアーチ部に煉瓦やコンクリートブロックを用いるときは、まっすぐに積むのが普通ですが、鉄道線路とその下の道路や川が斜めに交差する場合などに、構造力学的な理由から、アーチ部を斜めにねじって積まれることがあります。斜めに積まれたアーチ内部において、その景観はかなり奇妙なものとなります。そのためそのトンネルをくぐった時には、タイムマシンに乗ったような不思議な感じを覚える人も多いようです。
「ねじりまんぽ」は、日本では30例ほど確認されています。明治初期に技術指導のために雇用された外国人建築技師(いわゆる「お雇い外国人」)、おそらくイギリス人からの指導という形でもたらされた技法であると推測されています。
「ねじりまんぽ」という俗称は「ねじり」と「まんぽ」の組み合わせです。「ねじり」はそのまま「ねじったように煉瓦やブロックが積まれている」というところからきています。一方「まんぽ」とは短いトンネル状の構造を指す関西・中部地方の方言で、「まんぼ」「まんぷう」「まんぼり」「まんぼう」などのバリエーションもあるといわれます。
蹴上駅側入口
蹴上駅側から南禅寺方向
トンネルの上にはインクラインのレールが通ります
「雄観奇想(ゆううかんきそう)」
山聲-TOP
山悠遊-京都洛中