探訪記-山形庄内
航海安全の監視者
岩肌があらわな所も
歩ッ歩ッ歩:山もゆる、一歩一歩の山あるき
もがみがわふなくだり 概要 芭蕉の句で知られる最上川。かつて、最上川舟運の要所として栄えた戸沢村にある「戸沢藩船番所」を出発し、下流の最上川リバーポート間10.5kmを、約1時間の船旅です。おなじみの「最上川舟唄」と船頭の絶妙なガイドと共に、目に鮮やかな新緑や山桜、水面を染める紅葉、水墨画を思わせる冬景色など、四季折々に美しい表情をみせる最上峡の絶景を、ゆったりと満喫することができます。帰路は、公共交通か往復乗船(要確認)も可能です。
最上川舟下り
地  域 06:古口/北西C
Mapion 山形県戸沢村古口
山行日 2015.09.16、(晴)
2015.09.10
関東地方を覆った線状降雨帯は、鬼怒川堤防決壊という自然災害を巻き起こしました
最上川でも、現在の水位から5m近くも上昇、一日だけ休業したそうです(ガイドさんの説明)
仙人堂近くの最上川高屋観測所の警戒水位が5.50m(計画高水位8.79m)ですから
非常に危険な状態でした
当然のことながら、上流域では大雨による警報が発令されていました
それから6日目、少々水位はあるそうですが、いつもの穏やかな流れに戻っています

自然災害と素晴らしい景観は、表裏一体
昔は
「双六の賽の目、比叡山の僧兵、鴨川の流れは・・・・操れない」という言葉がありました
一方
「川を制する者は、国を制す」、などと、言われたものですが
     これは、人間の傲慢さそのものの現れではないでしょうか

山旅をしていますと、自然の情景に目を奪われます
             山野の恵みに舌鼓を打ち
             温泉に浸りながら四季折々の風情を楽しみます
これは平穏時の姿です
いったん自然が牙をむくと、これまで積み上げてきたものが瓦解することもあります

私たちは知っています、感じています
そのやさしさと厳しさを・・・・
ゆめゆめ、自然にあがなうことなかれ
私たちは、自然に対し畏敬の念を持ち、立ち振る舞うことが肝要かと・・・・
航路内にもう一社ある観光船とすれ違います
この辺りは原生の杉があるそうです
10:20 草薙港に到着
往復乗船しました、これから古口港に戻ります
源義経はここを遡りました、松尾芭蕉は「奥の細道」の旅で下りました
                        時空を超えて歴史上の人物との遭遇の場所です
日本三大急流(富士川・最上川・球磨川)のひとつ
まず第一印象は、川幅がひろい(航路:150〜200m、酒田河口で380m)
そのつぎに
定番の「最上川舟歌」、誰にも迷惑はかかりません、大きな声で・・・・
紅葉の時期はさぞかし
いやいや、そんな時は人でいっぱいで・・・・
       これた時が一番いい時なのだ・・・・、といいきかせて
白糸の滝(日本百名滝、落差120m、全貌はみえません)
乗客4名の貸切状態
  ガイドさんもマイクなし、すこしやりにくそう
縁結びの神様(営業用の謳い文句、本当は五穀豊穣・航海安全の神様)と言われる仙人堂
ここから約50分の船旅、始発に乗り込みます
古口船着場
←下流・草薙港
11:10 古口港に到着
     始発は4人でしたが、これから100人余りの台湾からの団体さんが乗船
     その賑やかなこと・・・・
急流
モズクガニ漁:仕掛けを上げています、趣味の方も多いそうです、サケも遡上するとか
古口港、09:30発
船外機がなかったときは、この急流を遡るのは大変なことだったと想像します
京都嵐山保津川下りや木曽川の日本ライン下りのように下りだけではなく
川幅や水量があるために、上りも可能なのです
急斜面がそのまま最上川に切れ落ちています、この付近の最上川の最大深度は16mだとか
早瀬
先の川面が見えません、急流です
旧戸沢藩古口船番所:現在は観光船の発券所及び土産物店
最上峡・上流→
本日の船頭さんです、船外機は2台ついていました
          左右にバランスよく座ってください、・・・・安全運航のために
幻の滝:降雨量が多い時だけに現れます
白糸の滝
早瀬を遡ると水飛沫が立ち上がります
最上川のマングローブ
降雨による増水は思わぬ景色を作り出します
中央は流された木の枝ではありません、木の根です
水により土砂が流され、木の根っこが露わになっています
まるで熱帯地方のマングローブのようです
しかしながら、生命力は偉大なもの
圧力に耐えながら自らを支え続けています
流れが速くなってきました
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